第11話
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いうのは?」
ロイドの推測を聞いたエリィとランディは頷き、ティオは疑問に思っている事を口にした。
「ううん、それもおかしいわ。当然、先に闇討ちした方は相手の報復を警戒するはず………なのにどちらのメンバーもあっけなく不意を突かれている………そういう事よね、ロイド?」
「ああ………この事件、何かがおかしい。必要なパズルのピースが欠けてしまっているみたいな………」
「…………………………」
そしてティオの疑問を否定して説明したエリィの話にロイドは頷いて考え込み、ルファディエルが黙ってロイドを見つめていたその時
「フフン、お困りのようね?」
聞き覚えのある女性の声が聞こえた後、以前会った事のあるクロスベルタイムズの記者の女性―――グレイスがロイド達に近づいてきた。
「あ、あなたは……!?」
「クロスベルタイムズの………」
「ハロハロー。また会っちゃったわね。おっと、いい構図!」
驚いているロイドとエリィの言葉を聞いたグレイスは軽く手を上げた後、カメラで数枚ロイド達に写真を撮った。
「っ………」
「………肖像権侵害です。」
写真を撮られたロイドは厳しい表情になり、ティオはジト目でグレイスを見つめた。
「いや〜、職業柄、いい画が撮れそうだと反射的にやっちゃうのよねぇ。まあ、記事の写真に使うかもしれないんだし。ケチケチしないでほしいなぁ。」
「あ、あのですね………」
「また、あんな記事を書いて笑い者にするつもりですか?」
グレイスの言葉を聞いたロイドは厳しい表情でエリィと共にグレイスを睨んだ。
「あはは、おかげであの記事、結構評判みたいでね〜。それよりも、何だか今度は面白いネタに絡んでるみたいね?ちょっとお姉さんの取材に協力してくれないかしら?この前の記事のお礼としてお姉さんが奢ってあげるからさ。」
「くっ………捜査中の情報を、部外者に簡単に洩らせるわけないでしょう。それもマスコミの人間なんかに。」
「もう、つれないなぁ。せっかく美味しい東方料理をご馳走してあげるのにぃ………デザートとして『欠けたパズルのピース』もね。」
「なっ………」
「なるほど………情報交換ってことか。」
グレイスの意味ありげな言葉を聞いたロイドは驚き、ランディは納得した表情で頷いた。
「うふふん……………♪その気があるなら東通りに出た所にある『龍老飯店』にいらっしゃい。お姉さん、先に一人で飲んで待っててあげるから。――――そうそう。まだ名乗ってなかったわね。”クロスベルタイムズ”の記者、グレイス・リンよ。グレイスお姉さんって呼んでね♪」
ロイド達の反応を見て口元に笑みを浮かべたグレイスは自己紹介をした後、ロイド達から去って行った。
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