第9話
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戦い続けたティオの経験から考えると他の者達と比べ、圧倒的に実力はある。……実際、悪魔達との戦闘を経験し、探索によってついた体力、そしてさまざまな猛者達の動きを見た事のあるティオの今の実力なら、ここにいる者達全員を叩き伏せることも可能だな。)
ヴァルドに視線を向けられたランディは嫌そうな表情で呟き、ティオはジト目でヴァルドを見つめ、ラグタスは静かな様子で頷いて呟き
(ラグタス、さすがにそれは評価し過ぎです。…………まあ、魔術の詠唱の時間稼ぎをしてくれる前衛がいれば、あの人達全員を戦闘不能に持ち込むこと事態は可能ですけどね。)
ラグタスの念話を聞いたティオは念話で返事をした後、ヴァルド達を見回して戦力を分析した。
「まあ、そっちの姉ちゃんはとても警察には見えねぇけどなァ。クク………なかなかの上玉じゃねえか?」
(フン、下種が………)
「………それはどうも。」
そしてヴァルドに視線を向けられたエリィは不愉快そうな様子を纏わせ、メヒーシャは鼻を鳴らした後ヴァルドを睨んでいた。
「………新人だけど一応全員、警察の人間だ。『特務支援課』………発足されたばかりの新部署に所属している。」
「へえ、今日出たクロスベルタイムズに載っていたアレか。」
一方ロイドの話を聞いた少年は意外そうな表情をしてロイド達を見つめ
「うっ………」
「さすがクロスベルタイムズ………早速広まったみたいね。」
見つめられたロイドは図星を突かれた表情になり、エリィは疲れた表情で溜息を吐いた。
「なんだァ?コイツら何かやったのか?」
少年の言葉を聞いたヴァルドは意外そうな表情をして尋ね
「ああ、ギルドの噛ませ犬として大活躍だったみたいだよ。いや、ゴメンゴメン。一応少しは役立ったんだっけ?」
尋ねられた少年は口元に笑みを浮かべながらロイド達を見つめ
「ぐっ………」
見つめられたロイドは悔しそうな表情で唸った。
「フフ、イジめるのはこのくらいにしておいて………―――僕はワジ。ワジ・ヘミスフィア。一応、『テスタメンツ』の頭をしてるみたいだよ?」
「………なぜ疑問形を使う?」
少年―――ワジの名乗りを聞いた禿の大男はワジに尋ね
「だって君の方がいかにもヘッドじゃないか。フフ、禿頭だけにヘッドが光ってるしね。」
「……………………」
尋ねた際に答えたワジの言葉を聞き、黙り込んだ。
「フン………戯言はそこまでだ。―――ヴァルド。ヴァルド・ヴァレスだ。『サーベルバイパー』の頭をやってる。」
「ワジにヴァルドか………改めて――――クロスベル警察・特務支援課のロイド・バニングスだ。2人とも、どうやらこれ以上事を構えるつもりはなさそうだ
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