第7話
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
その後葬式を終え、参列者達が帰って行く中、同じように帰り始めたルファディエルをセシルが呼び止めた。
「待って、ルファディエル。貴女に少しだけ話があって………」
「私に?何かしら。」
「貴女はこれからどうするつもりなの………?」
「………まだ決めていないけれど、それがどうかしたのかしら?」
セシルに尋ねられたルファディエルは少しの間考え込んだ後答え、そして尋ね
「お願い………!せめてロイドが一人前の大人になるまででいいから、貴女もロイドの傍にいてあの子を見守っていてあげて………!ガイさんを亡くしたあの子にとって、貴女だけが私以外の唯一の家族なの………!それに………貴女は私と違ってロイドを守る力もあるし、あの子の将来の為になる知識も持っているわ………勝手なお願いだと思うんだけど、どうかロイドに貴女の力や知識を貸してあげて………!」
尋ねられたセシルは頭を深く下げて言った。
「………セシル……………………」
セシルに頭を下げられたルファディエルは驚きの表情で見つめた後
「……顔を上げて、セシル。私もロイドの事は心配だし、しばらくはあの子の傍にいる事も考えていたから…………」
優しい微笑みを浮かべて言った。
「じゃあ………!」
「ええ…………あの子が危機に陥った時力を貸すし、私の持つ知識をあの子に教えて、ロイドを立派な大人にしてみせるわ………それに………この世界に来て初めて出来た”親友”の頼みを無下にする訳にはいかないでしょう?」
「ありがとう………ありがとう………ルファディエル………!」
優しい微笑みを浮かべるルファディエルにセシルは涙を流しながら嬉しそうな表情で見つめていた。
〜現在・クロスベル大聖堂・墓場〜
「「………………………………………」」
寂しげな雰囲気が漂う墓場の中、ロイドと人間の姿をしたルファディエルはそれぞれ花束を持って、3年前に何者かに殺害されたロイドの兄―――ガイ・バニングスの墓を見つめていた。
「……はは。我ながらガキだったんだな。素直に頼ればよかったのに………変な意地を張ったりして………」
「フフ、男の子だから仕方ないわよ。」
寂しげな笑みを浮かべて語るロイドにルファディエルは苦笑しながらロイドを見つめ、そして2人は同時に花束をガイの墓の前に置いた。
(―――兄貴、ただいま。今まで顔を見せなくてゴメン。少し、意地を張ってたみたいだ。でも俺………帰ってきたから。兄貴と同じ捜査官としてクロスベルに戻ってきたから。一人前には程遠いし………なんか変な部署に配属されちゃったけど………まあ、何とか頑張るからせいぜい見守っててくれよな。)
(―――いつか必ず、ロイドを貴方を超える捜
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ