sts 25 「人間と戦闘機人」
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るため、俺以外に意識が向く可能性が上がってしまう。ここは受け流し続けてチャンスを待つべきだ。
「ちぃ……だらぁぁッ!」
「ふ……!」
「この……まだまだ!」
鋭い拳や蹴りが次々と襲い掛かってくる。だが俺にはアルフやザフィーラ、シュテルとの訓練経験がある。ノーヴェの攻撃には確かな威力と速度はあるが捌けないものではない。
というか……まだ底を出し切ってはいないとは思うが、今のレベルの攻撃をもらってたら確実にシュテルから小言を言われる。
シュテルは今も昔も俺の訓練に付き合ってくれているひとりではあるが……正直実力で言えば六課の隊長陣に匹敵するだろう。魔力量でこそなのはに劣りはするが彼女に負けない威力の砲撃を放つことができるだけでなく、シグナムと距離を取らずにやり合えるほどの近接技能も持っているのだから。
「どうした黒衣の魔導剣士、防いでばっかじゃあたしは倒せねぇぞ。それとも……てめぇの実力はそんなもんかよ!」
「あいにく……倒すつもりはないんでな!」
俺は突き出された正拳をこれまでのように受け流すのではなく上に跳ね上げる。生じた隙を見逃さずに素早く距離を詰めながら剣から手を放し、相手の体を掴んで放り投げる。投げた方向にはスバルが待機しており、飛来してきたノーヴェに勢い良く接近しリボルバーナックルを用いた強烈な一撃を浴びせた。
地面を何度も跳ねながら飛んでいくノーヴェにウェンディは意識を割いてしまう。エリオはそこを見逃さず距離を詰め、近代ベルカ式に改良されたサンダーレイジを放つ。ボードを使用しての防御が行われたため直撃こそならなかったが、ダメージを与えることには成功したようだ。
幻影の準備も整っていたこともあって俺達は素早くこの場から離脱を開始。ノーヴェの「この野郎!」という怒りに満ちた叫びが聞こえてきたが立ち止まることはしなかった。
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