第十四話 表に出てきてその十三
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「なるわよ」
「可愛いって」
「元々の容姿がね」
優花のそれがというのだ。
「可愛い感じだから」
「それは言われてきたね」
「そう、だからね」
「僕は可愛い感じになるんだ」
「可愛い女の子になるわよ」
「それじゃあ」
「そう、服もね」
「可愛い感じの服を着れば」
優花も言う。
「そうすれば似合うのね」
「絶対にね」
「そうなの」
「絶対にね」
それこそというのだ。
「優花はそうした女の子になるから」
「胸が大きくて可愛い」
「背はね」
「一六〇よ」
「それ位が普通ね。ただ」
「ただ?」
「骨格自体が変わっていくから」
男から女にというのだ、それもまた。
「背も変わるかもね」
「小さくなるの?」
「女の子の方が小さいでしょ」
「うん」
男女の背丈の違いはだ、優花もわかっている。個人差はあれどおおむね男の方が背が高いものであることは。
「それはね」
「だからね」
「僕背が」
「小さくなるかもね」
「今の一六〇よりも」
「さらにね」
そうなるのではというのだ。
「そうも思うわ」
「じゃあ一五五位に」
「もっと小さくなるかも知れないわ」
「小柄になるの」
「女の子としてね、元々優花はね」
ここでも優花自身のことが話される。
「男の子としても小柄だから」
「一六〇だと」
「それで女の子になるから」
「女の子としても小柄になるんだね
「そうなるかも知れないわね」
「そうなんだね」
「それでね」
「その背に合わせて」
優花も言う。
「僕服とか考えないといけないんだね」
「女の子になった時はね」
「信じられないことばかりだね」
「そうね、けれどね」
「服のことも考えていかないと」
「生活が完全に変わるから」
服だけでなくというのだ。
「気をつけてね」
「おトイレとかも」
「そう、それはもう完全によ」
「そういえばそうだね」
「だからそのこともよくわかっておいてね」
「うん、何か本当に凄いことになったね」
性別が変わる、そのことがだ。
優花はそうしたことも認識していった、そしてそのうえでこれからのことを考えていた。女になっていくことに。身体の変化が徐々に表に出て来るにつれて。
第十四話 完
2016・3・20
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