第四幕その四
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「寝ることはね」
「だから君はそう言うのじゃな」
「うん、寝ることがね」
まさにというのです。
「一番好きだよ」
「では君は寝られないとか」
「困るよ」
「寝られる人は寝たらいいのよ」
つぎはぎ娘が言ってきました、その布と綿の身体で。
「そして起きている人はね」
「起きてだね」
「楽しめばいいのよ」
「その人それぞれで」
「あたし達は寝ることがないから」
だからというのです。
「起きて楽しめばいいのよ」
「そういうことなんだね」
「じゃあ皆お休み」
つぎはぎ娘は皆に手を振って応えました。
「また明日ね」
「うん、じゃあね」
「朝からまた遊ぼう」
カルロスとボタンが皆を代表して挨拶をしてでした、皆はそれぞれお休みの挨拶をして宮殿の人達が用意してくれたお部屋に入りました。
王様と王子はそれぞれのお部屋に入ってオズマは用意された専用のお部屋、恵梨香とナターシャはジュリアと一緒でした。エリカもです。
そしてカルロスと神宝、ジョージもです。
ボタンと一緒に天幕のベッドがある寝室に案内してもらってです。そこでじっくりと寝ました。
その朝です、カルロスは朝起きてでした。
同じベッドに寝ている皆を見てです、まずは。
寝ぼけ眼をこすってです、まだ寝ている神宝とジョージに言いました。
「二人共起きて」
「あっ、朝だね」
「朝になったね」
「そして朝になってね」
そしてというのです。
「ボタンがいないよ」
「えっ、また?」
「あの子またいなくなったんだ」
「あの子寝たらね」
それでと言うカルロスでした。
「よく何処かに行っちゃうけれど」
「今回もかな」
「そうなのかな」
「何処に行ったのかな」
首を傾げさせて言うカルロスでした。
「今度は」
「ううん、まずはね」
「起きよう」
神宝とジョージはカルロスに応えて起き上がってでした。
そして三人で着替えてです、まずは。
つぎはぎ娘達がいるお部屋に行ってです、こう言いました。
「ねえ、カルロス見なかった?」
「あれっ、いなくなったの」
「そうなんだ」
こうガラスの猫に答えます。
「またね」
「本当にまた、よね」
ガラスの猫もお話を聞いて言いました。
「あの子は」
「寝ているとその間にね」
「何処かに行くのよね」
「どうしてそうなるかはわからないけれど」
「今回もなのね」
「うん、いなくなったから」
「それで私達にもなのね」
ガラスの猫はさらに言います。
「これからあの子を探すことに」
「助けてくれないかな」
「というかあの子がいなくなったら」
それこそと応えたガラスの猫でした。
「どっちにしてもね」
「探さないといけないよね」
「そう、だからね」
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