第四幕その三
[8]前話 [2]次話
「夜はいいです」
「そういうことじゃな」
「あとオズマ姫と女の子達は」
「女の子の入浴は時間がかかるからのう」
王様はそのこともわかっています。
「だからじゃな」
「まだですね」
「それじゃあね」
ボタンは王様と王子のお話を聞いて言いました。
「オズマ姫達が戻ったら」
「それでだね」
「お休みの挨拶をしてね」
そしてというのです。
「今日は寝よう」
「そうだね、じゃあね」
カルロスはボタンの言葉に頷きました、そしてです。
皆でおはじきをしながら遊んでオズマ達を待ちました、すると暫くしてです。
奇麗なパジャマを着たオズマ達は戻ってきました、ただ奇麗なパジャマを着ているだけでなく。
とてもいい香りがします、カルロスはそのいい香りがするオズマ達に言いました。
「ううん、凄くいい香りがするけれど」
「あれ、カルロス達もよ」
「貴方達もよ」
恵梨香とナターシャがカルロスに答えました。
「石鹸やシャンプーのね」
「いい香りがするわよ」
「あれっ、そうなんだ」
「自分の匂いは自分では気付きにくいのよ」
こう言ったのはジュリアです、勿論ジュリアもお風呂上がりです。
「だからね」
「それでなんですね」
「カルロス達は自分の香りに気付かないのよ」
「そうなんですね」
「そうよ、私達からすればね」
「僕達からいい香りがして」
「私自身からは感じないわ」
その香りをというのです。
「そういうものなのよ」
「そうですか、わかりました」
「じゃあ皆お風呂に入ったから」
オズマが皆に言いました。
「もうね」
「はい、今日はこれで」
「寝ましょう」
「私も寝るわ」
見ればエリカも奇麗になっています、しかもジュリアにブラッシングまでしてもらって毛並みもいい感じになっています。
「これでね」
「あたし達はここにいるわね」
お部屋でずっと遊んでいるつぎはぎ娘の言葉です。
「ここでね」
「寝る必要がないから」
「朝まで三人で遊んでいるよ」
ガラスの猫と木挽の馬も言います。
「そして皆を待つから」
「そうしているよ」
「眠る必要がないのはよいことかのう」
王様は三人の言葉を聞いて顎に手を当てて言いました。
「やはり」
「寝たら凄く気持ちいいよ」
ボタンの言葉です。
「あんないいことはないよ」
「ボタンは寝ることが大好きじゃからのう」
「僕の生きがいだよ」
まさにというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ