第四幕その一
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第四幕 また消えた子
お菓子を食べて晩御飯も食べてです、オズマは皆に言いました。
「ではお風呂に入ってね」
「はい、そうして身体を奇麗にして」
「あったまってですね」
「今日は寝ましょう」
じっくりというのです。
「そうしましょう」
「お風呂も楽しむのじゃ」
王様もこう言います。
「これも遊びじゃよ」
「入浴を楽しむですね」
「それですよね」
「そうじゃ」
その通りという返事でした。
「ではな」
「はい、それじゃあ」
「今からですね」
「お風呂に入って」
「そうしてその後は寝て」
「また明日じゃ」
明日にというのです。
「皆で遊ぶぞ」
「それではな」
こうしてです、皆でお風呂に入るのでした。この宮殿のお風呂も男女別々になっています。それで、です。
カルロスはジョージと神宝、それにボタンと一緒に入りました。浴室はとても広い円形の湯舟が中央にあってです。
お魚の口からお湯が出ています、床はタイルで身体を洗う場所にはそれぞれシャワーと鏡がセットであります。
その浴室を見てです、カルロスはこう言いました。
「何かお風呂屋さんみたいな」
「うん、そうだよね」
「日本にあるね」
ジョージと神宝はカルロスのその指摘に頷きました。
「そうした感じだよね」
「この浴室って」
「ほっほっほ、皆で入る場所じゃからな」
王様が来てです、皆に笑顔で話してきました。
「だからな」
「それで、なんですか」
「こうした風になっておるのじゃ」
「日本のお風呂屋さんみたいな感じなんですか」
「むしろあれじゃな」
「あれとは」
「大浴場じゃな」
それになるというのです。
「ここはな」
「そういえばそうですね」
カルロスも言われて頷きます。
「この浴室は」
「わしは一人で入るよりもな」
「皆で入るのがお好きなんですか」
「そうなのじゃ」
「だからこうした風なんですね」
「わし専用の浴室はないのじゃ」
この宮殿にはというのです。
「お風呂は皆でじゃ」
「それが王様ですね」
「うむ、ではこれからな」
「皆で、ですね」
「入ろうぞ」
「わかりました」
カルロス達は王様の言葉に頷いてです、皆ででした。
まずは身体を洗ってから湯舟に入りました、お湯の中はとても温かくて。
カルロスはほっとしたお顔になってです、王様に言いました。
「いいお湯ですね」
「あったまるじゃろ」
「はい、凄く」
「身体も温まってな」
「それにですね」
「気持ちもじゃ」
そちらもというのです。
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