第2章:異分子の排除
第28話「金銀転校生」
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いるとは...。」
上の学年だろうか、女子生徒が大量に押しかけてきた。
「悪いデュノア。少し我慢してくれよ!秋十君!」
「分かってます!」
デュノアを抱え、所狭しと押しかけてくる女子生徒の間を抜けて行く。
“心に水を宿す”事で、大量の人の合間をすり抜ける事が可能になる。
まぁ、流れに合わせて動いているから当然だな。
秋十君も少し離れてはいるが、順調に抜けているようだ。
...織斑は...まぁ、犠牲となったのだ。
「うわ!?うわわわ!?」
「(ちっ...さすがにデュノアを抱えては厳しいか...なら!)」
人一人を抱えて人の波を抜けるのは厳しかったので、俺は跳躍する。
そして、窓の縁があるので、そこに手を掛け、壁を蹴って加速する。
「きゃぁっ!?」
「ちょっと失礼...と!」
スピードを上げて着地しようとしたため、着地地点の女子が反射的に避ける。
まぁ、これを狙っていたしな。
そして、着地と同時にしっかりと踏み込み、一気に跳躍。大量の女子を跳び越える。
「え、えええええっ!?」
「桜さん!」
「おー、秋十君。抜けて来たか。」
驚くデュノアを余所に、追いついてきた秋十君にそう声を掛ける。
「...よし、時間はまだあるな。デュノア、あっちのロッカーで着替えてくれ。」
「あ、うん。」
「急げよー。遅れると出席簿が振り下ろされるからな。」
そういう訳なので、俺達もさっさと着替える。
「と、所で織斑君は?」
「....逃げられなかったか。」
「普通に置いて行きましたよね?」
はっはっは。なんのことやら。(棒)
「...あ、そういえば、どうしてデュノアだけあっちに?」
「いやぁ、デュノアってなんか同性にも着替えを見られたくなさそうな感じがしたから...。」
そう言って誤魔化す。...我ながら変な誤魔化し方だな。
「いや、それなんて偏見...。」
「ちなみに実際のとこどうなんだー?」
「え、ええっ?えっと...合ってる、けど。」
デュノアにとってはちょうどいい“設定”だったのか、肯定する。
いや、案外本当にそうかも...。
「(ま、いいや。)」
とりあえず、皆が服の下に着ていたので、すぐに着替え終わる。
そのまま急いで第二グラウンドまで向かった。
「お前ら!よくも置いて...って、待て!」
向かう際に何か聞こえたけど気のせいだ。
だからデュノア、申し訳なさそうに振り向いたってなにもないぞ?
「(...まさに外道...。)」
「何か言ったか?秋十君。」
「いえ
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