第2章:異分子の排除
第28話「金銀転校生」
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=桜side=
「ふむ......。」
「...あの、どうですか...?」
キーボードを叩くのを中断し、ユーリちゃんに向き直る。
「...十中八九、“エグザミア”の意志だな。」
「エグザミアの....意志?」
模擬戦が終わった後、ユーリちゃんは戦闘中の異変をAIと共に報告してきた。
だから、その解析をしたのだ。
ちなみに、ユーリちゃんは決別のための戦いをしたので、特に戦闘後での元姉との会話はなかった。...まぁ、これからもないだろうな。
「あぁ、ISコアにはそれぞれ意志が宿ってるのは話しただろう?」
「はい。確か、束さんや桜さんでも干渉する事はできない...と。」
「ISコアの意志は一種の“命”だからな。束に至っては自分の子供を手に掛けるようなものだ。そりゃあ、干渉できないさ。」
というか、ISコアの“意志”が、どんなシステム干渉をも上回るブロックをするからな。
「...まぁ、そのブロックの堅さが今回は災いして、俺でも原因が分からなかったけどな...。」
「...そうですか...。」
「だが、推測はできる。」
というか、逆に絞り込めたな。
「原因が分からないと言ったが、それは範囲を狭くして言った場合だ。広く見れば原因は分かっている。...もちろん、それはさっき言った通りISコアの意志だな。」
「なるほど....。」
「....で、あんな事になった原因は...多分、“エグザミア”の特殊性からだろうな。」
「特殊性ですか?」
エグザミアは番外世代。最終世代ですらないからな。
「AIを搭載したり、他にも色々な試みをしたからな。その分、エグザミアの経験が積まれて、他のコアの意志よりも一線を画した学習能力を備えてるんだろう。」
「....それが、今回のと一体どんな関係が...。」
「...俺の予想ではだけど、ずばりユーリちゃんを護るためだな。」
尤も、これはISにとっては普通の事なんだけど、今回ばかりは少し違う。
「見れる範囲でデータを見させてもらったけど、あの爆発時、ユーリちゃんの身を案じる様に勝手に武装“魄翼”が展開されている。」
「...あ、ホントです。」
「...で、その後信じられないが、エグザミアはユーリちゃんの経験を読み取ったんだ。」
「経験を...ですか?」
...あぁ、こっちの言い方じゃ少し分かりづらいな。
「正確には、記憶を...だな。」
「えっ...!?」
記憶を読み取られるという事に、やはり驚くユーリちゃん。
「あの行動と、ディアーチェ達が聞いた“八つ当たり”という
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