第百十一話
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ラマンダー領軍だと錯覚させる――というのは、サラマンダーであるクラインにしか出来ない仕事だったからだ。
「ぃよし! アイツ等戦闘準備完了したぜ。多分、ルクスもそん中に準備されたろうな」
「そんな景品みたいな……」
クラインがあえて敵に姿を見せたことで、敵は戦闘準備を完了させる代わりに、ルクスは今から攻める部隊の一員に配置されただろう。あえて囮部隊を壊滅させて、そこにいたルクスをリーダーとして錯覚させ、その間に森から本隊が闇討ちする――という敵の計画上。
「森の敵はどうよ?」
「うん、徐々に減ってる……ショウキくん、上手くやってるみたい」
そして森の中にいる本隊は、ショウキがかき回して闇討ちするどころではなくしている。それらを指揮するグウェンは、リズが戦っているが――その戦いがどうなっているかまでは、リーファのサーチャーでは調べきることは出来ない。
「ショウキもリズも頑張ってる……ボクたちも行こう!」
「うん!」
「合点承知ってな」
「クラインさん、冷やかさないでください!」
そしてユウキの号令によって、こちらのメンバーも思い思いの武器を持って飛翔していく。救出すべきルクスの場所も分かった、闇討ちされる心配もない――けれど、それらを代償に、草原にいる大部隊は戦闘準備を完了している。
「ルクスを――助けよう!」
しかして、そんなことはユウキの頭に既になく。友達の力になるために、彼女たちもまた、戦いに臨んでいった。
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