第6話
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「ええ、いいわよ。あの人もロイドがどんな男の子なのか知りたがっていたから、いつか必ず紹介するわ。それじゃ、私も明日が早いから切るね。………これからもロイドの事をお願いね。」
「任せて。――――それじゃ、おやすみなさい、セシル。」
「おやすみなさい、ルファディエル。」
そしてセシルとの会話を終えたルファディエルは通信器を置いた。
「………セシル姉、今の恋人の人とどんな感じなんだ?」
「……今の恋人とはあまり会えないけど、1ヵ月に数回はセシル自ら会いに行っているそうよ。………それと新しい恋人と付き合いだしてから、”幸せ”って、言ってたわよ。」
「………そっか………よかった………」
ルファディエルの話を聞いたロイドは複雑そうな表情をした後、安堵の溜息を吐いた。
「……複雑かしら?ガイの婚約者であり、貴方にとって憧れの彼女が新しい恋を見つけた事に。」
「ハハ………ルファ姉には敵わないな………確かにルファ姉の言う通り、ちょっとだけ複雑だけど………ずっと兄貴の事を引きずって幸せになれずに生涯を閉じて欲しくなかったから、新しい恋を見つけてくれてほっとしているよ………ただ、ちょっとだけ気になっている事があるんだよな………」
ルファディエルに尋ねられたロイドは苦笑しながら答えた後、考え込み
「気になっている事?」
ロイドの言葉を聞いたルファディエルは尋ねた。
「うん………おばさん達から聞いたんだけどセシル姉、新しい恋人をおばさん達にまだ紹介していないし、新しい恋人と一緒に映った写真を一枚も持っていないんだ。話を聞いている限り、何度かデートもして、アクセサリーや服とかも買って貰っているようなんだけど……………」
「確かにそれは少しおかしいわね………ガイと恋人同士だった時、ガイの写真を常に携帯していたあの娘が新しい恋人の写真を一枚も持っていないなんてね………」
ロイドの説明を聞いたルファディエルは考え込んだ。
「それと………その買って貰った服やアクセサリーはかなりの高級品ばかりだって、教えてもらったんだ。………セシル姉が実家に置いていったアクセサリーの箱に書いてある値段を、セシル姉がいない間にたまたま見たらしいんだけど、セシル姉や兄貴や俺達―――普通の人達が何年も働いてようやく買えるほどの高価なアクセサリーばかりで、買って貰った服の中にはどこかのパーティーで着るようなドレスもあったって、おばさん達、言ってたんだ。」
「…………………高級品ばかりのプレゼント………けど、恋人の写真は一枚もない……ね。………まさかあの娘、妻がいるどこかの貴族の男性と不倫でもしているのかしら?」
「ええっ!?セ、セシル姉に限ってそんな事、ありえないよ………それにセシル姉の新しい恋
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