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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
第2話
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を思い浮かべたエリィだったが、すぐにその考えを消した。その後ロイド達は時折襲って来る魔獣たちを倒しながら進み、ある部屋に入ると誰かの声が聞こえて来た。



………ヒック………ヒック……



「この声は………!?」

「こ、子供の泣き声………!?」

「おいおい、どういう事だよ!?確かジオフロント内部は封鎖されてるんじゃないのか?」

子供の泣き声を聞いたロイドとエリィは驚き、ランディは戸惑った様子でティオに尋ね

「………わたしに言われても。あくまで公式的にそうなっているだけの話です。」

尋ねられたティオは静かに答えた。

「話は後だ!とにかく一刻も早く泣き声の主を探してみよう!」

「ええ…………!」

そしてロイド達は泣き声の主を探して探索を続けると、ダクトの中の通路の角で男の子が蹲って泣いていた。

「ヒック………ううう……どうしよう………このままじゃ………ヒック………」

「おーい、誰かいるのか!」

「!!!だ、だれ〜!?」

泣いていた男の子はロイドの声を聞いて驚き、振り向くとロイド達が走りながら駆け付けた。

「よかった。こんな所にいたのか。大丈夫かい?どこか怪我をしていないかい?」

「ううううっ………ふえええええええええっ………!」

ロイドに尋ねられた男の子は大声で泣きはじめた。

「わわっ………」

「あらら………」

「安心したとたん、気が緩んじゃったのね。ロイド、私が代わるわ。」

「あ、ああ………」

そしてエリィは男の子に近づき、微笑みながら男の子の頭を撫でた。

「………よしよし、恐かったね。もう大丈夫だから………お姉さんたちが付いてるからね。」

「………うううっ………ヒック………う、うんっ………!」

エリィに頭を撫でられた男の子は泣き止んで頷いた。

「外にいた恐い魔獣はお姉さんたちが退治したわ。ここは暗くて狭いからいったん外に出ましょう。さ、抱っこしてあげるからしっかりと捕まっていてね。」

「だ、だいじょうぶです………!ボク………もう立てますから!」

「そっか………ふふっ、男の子だもんね。名前はなんていうのかしら?」

「えとえと………アンリっていいます!」

(うーん………)

(はは、鮮やかなもんだねぇ。)

エリィと男の子―――アンリとの遣り取りを見守っていたロイドとランディは感心した。その後ロイド達はアンリを連れて広い場所に来て事情を聞いた。

「――――それで、アンリ君。どうしてこんな場所に?鍵がかかってたはずだけどどこから入ってきたの?」

「えと、その………ボクたち、中央広場の鐘のある場所で遊んでて………そこにあった蓋を開いたらハシゴがあるのを見つけ
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