第120話
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〜幻影城〜
「これで残るは俺達の世界の者達だけか………ならば………」
「………まずは我々から行かせてもらうとしようか。」
「へ………!?」
リウイ達が門の中へ入った後に提案したリシャールの言葉を聞いたエステルは仲間達と共に光の階段の前に移動した2人を見つめた。
「このままずっといても名残惜しくなるばかりだからな。」
「ならば年長者たる我々が口火を切らせてもらおうと思ってね。」
「ジンさん………リシャール大佐………」
「……感謝しますわ。お二人とも………そういう気遣いにはホンマ、助けていただきました。」
ジンとリシャールの言葉を聞いたエステルは2人を見つめ、ケビンは静かに頷いた。
「はは、なんの。私の方こそ………過去の経緯にもかかわらず、暖かく受け入れてくれて感謝する。………おかげで、大切なものをこの手で掴むことが出来たようだ。」
「リシャールさん………」
「こちらこそ……色々とお世話になりました。」
「また、お仕事を通じてお会いする機会もあるでしょう。その時はよろしくお願いしますね。」
リシャールの言葉を聞いたアネラスは微笑み、ヨシュアは軽く頭を下げ、クローゼは微笑みながら言い
「もったいないお言葉………ご用命の際は何時でも声をお掛けください。」
クローゼの言葉にリシャールは静かに頷いた後、クローゼを見つめた。
「俺の方はまあ………みんなと会えて嬉しかったぜ。こんな風に会える機会なんて滅多にあるもんじゃないしな。」
「ふふ………そうね。」
「あんたにはもう少し………稽古に付き合って欲しかったぜ。」
ジンの言葉を聞いたシェラザードは微笑み、アガットは口元に笑みを浮かべてジンを見つめた。
「はは、また暇が出来たらリベールに遊びに来るさ。それと………よかったらカルバードにもみんなで遊びに来てくれ。キリカ共々、歓迎させてもらうからよ。」
「うん………!そのうち行かせてもらうね!」
「ボクとしてはいつでも遊びに行きたいんだがねぇ。」
「………お前は宿題を全部片付けるまでは許さん。」
「はは、オレたちなんかは任務で行くことも多いですやろ。」
「………その時はよろしくお願いします。」
ジンの言葉を聞いたエステルは頷き、オリビエはいつもの調子で呟き、それを聞いたミュラーは顔に青筋を立て、ケビンとリースは口元に笑みを浮かべながらジンを見つめた。
「ああ、歓迎するぜ。………そんじゃ大佐。行くとしましょうか。」
「まったく………君まで大佐呼ばわりか。だがまあ、君達にならそう呼ばれるのも悪くないか。」
そしてジンとリシャールは光の階段を登って、門の中へと入って行った。
「フフ……
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