第120話
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「そこまで………」
「………どうかお気をつけて。」
ミュラーの話を聞いたユリアは真剣な表情をし、クローゼは応援の言葉を送った。
「フッ、このお調子者が上手く立ち回ってくれれば最悪の事態は避けられましょう。………そうだな、こいつが女神達から愛想を尽かされないよう皆で祈っていてくれると助かる。」
「……………」
そしてミュラーの言葉を聞いた仲間達全員は黙ってエステルに視線を向け
「へ?今の言葉を聞いて何であたしを見るのよ??」
視線を向けられたエステルは首を傾げて尋ねた。
「いや、だって………実際君は空の女神の末裔で”神”であるサティアさんをその身に宿しているし……」
「おまけにエステルちゃんの棒の中には本物の女神がいるしな。」
(………この私を付属物扱いですって………!)
エステルの疑問にヨシュアとケビンが答え、ケビンの言葉を聞いたエステルの棒の中にいるフェミリンスは顔に青筋を立てた。
「だ〜か〜ら〜!あたしは”神”じゃないって言ってるでしょ!それにそういう事はケビンさん達の専門でしょ!?」
「クスクス………」
「はは、確かに女神に祈るんはオレらの専売特許やな。」
「空の女神の末裔たるエステルさんのお言葉をせっかく頂きましたので、幾らでも祈らせて頂きます。」
そしてエステルは溜息を吐いた後叫び、その様子をティータは微笑みながら見守り、ケビンとリースは口元に笑みを浮かべた後オリビエ達に視線を向けた。
「やれやれ………ほんと、信用がないねぇ。でも好きなこほど虐めたくなるとも言うしね。まったくミュラーったら照れ屋さんなんだからっ♪」
一方会話を聞いていたオリビエは溜息を吐いた後、すぐにいつもの酔いしれった様子に戻ってミュラーを見つめたが
「………首根っこを引きずって門まで連れていってやろうか?」
「いえ、自分の足で歩かせていただきます。」
ミュラーの言葉を聞いて冷や汗をかいて、大人しくなった。
「………それではみんな。いつの日か、また会おう!」
そしてオリビエとミュラーはケビン達に背を向けて光の階段を登り、門の中へと入って行った。
「ふふ、まったく………最後まで平気なふりをして。」
オリビエ達が門の中へ入るとシェラザードは苦笑しながらアネラスと共に光の階段の前に来た。
「シェラ姉………アネラスさん………」
「エステルちゃん………もう、お別れだね。」
「………ま、他の人達はその気になれば会えるとして。エステル、ヨシュア、ミント。気を付けて旅を続けなさいよ。
自分達を見つめるエステルにアネラスは寂しげな笑みを浮かべて語り、シェラザードは真剣な表情でエステル達を
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