第120話
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……お次はボクたちかな。」
「え………」
ジン達が門の中へ入った後呟いたオリビエの言葉にエステルが驚いたその時、オリビエとミュラーは光の階段の前に移動した。
「あまり長く居すぎると帰りたくなくなるからね。お先に失礼させてもらうよ。」
「オリヴァルト皇子………」
「………なんだか本当に唐突すぎて戸惑いますね。」
オリビエの話を聞いたケビンとヨシュアは苦笑し
「ああっ、ヨシュア君にそんな風に言ってもらえるとは!このまま一緒に連れて帰りたいくらいだよっ!」
ヨシュアの言葉を聞いたオリビエはいつものように酔いしれった様子で言った。
「だ〜から!そういうのは止めいっ!」
「はあ………とんでもない皇子様だなぁ。」
そしてオリビエをエステルはジト目で睨み、ジョゼットは溜息を吐いた。
「………オリビエ。」
その時、ミュラーは真剣な表情でオリビエを見つめ
「…………はは………何というかこんな機会が再びあるとは思ってもいなかったものでね。ガラにもなく………少し胸に迫ってるみたいだ。」
見つめられたオリビエは寂しげな笑みを浮かべて言った。
「あ………」
「………オリビエ………」
オリビエの様子を見たエステルは心配そうな表情で苦笑しているシェラザードと共にオリビエを見つめた。
「………シェラ君、あの話、本気で考えていて欲しい。自分でも図々しい話だとは思うんだが………そのくらいの楽しみを抱いて過ごすくらいは構わないだろう?」
その時、オリビエは真面目な表情でシェラザードを見つめて言い
「まったく………あんたっていう人は………まあいいわ、しばらくの間、返事は保留にしてあげる。だから………せいぜい頑張りなさいよ!」
「フッ、勿論さ。」
見つめられたシェラザードは溜息を吐いた後苦笑し、激励の言葉を送った。
「せ、先輩………?」
「な、なんかやたらと意味深なんですけど………」
「は〜、いつの間に。」
オリビエとシェラザードの会話を聞いたアネラスは戸惑い、エステルは顔を赤らめ、ケビンは感心した様子で呟いた。
「自分の方は……こいつ共々お世話になった。剣の方も、皆のおかげで更なる道が拓けたようだ。感謝する。」
「ヘッ、あんたみたいな凄腕に先に行かれちまったら追いつくのも一苦労だぜ。」
「こちらこそ………色々と助けていただきました。またお会いできる機会を楽しみにさせていただきます。」
ミュラーの言葉を聞いたアガットは口元に笑みを浮かべ、ユリアは微笑みながらミュラーを見つめた。
「………ああ、こちらこそ。ただ帝国の方は、これから色々と騒がしくなるだろう。しばらくの間は、旅行なども控えた方が無難かもしれない。」
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