暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(3rd篇)
第118話
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「………はい。」

「………エクリアの行く末を見守りたいと思っていた。エクリアが知ることで、俺の探しているものが得られると感じた。………その結果………俺は探しているもの―――サティアと再会でき……君もイリーナと出会えた。今までの事を含め………君に感謝しなくてはならないな。」

「そんな………」

セリカの話を聞いたエクリアは驚きの表情でセリカを見つめ

「『使徒の生から解放する』」

見つめられたセリカはエクリアの頭に指をかざし、静かに呟いた。

「えっ………?」

セリカの言葉を聞いたエクリアが呆けたその時、エクリアの中にあったセリカとの統合が失われた。

「ご主人様!?」

「一体何を……!?」

一方セリカの言葉を聞いたマリーニャとシュリは同じように驚き、言葉を無くしているサリアとレシェンテと共にセリカとエクリアを見つめた。

「ど、どうして………」

そしてセリカの”使徒”でなくなったエクリアは信じられない表情でセリカを見つめ

「これで君との約束を果たした。君を”殺す”、というな。」

「エクリア・フェミリンスは死んだ。そして生まれ変わった。これからは”使徒”ではなく、ましてフェミリンスの娘でもない、自分の人生を生きるのだ。」

見つめられたセリカは答え、ハイシェラがセリカの言葉を補足するように説明した。

「……自分の、人生………」

「そうじゃ。嬢ちゃんがセリカに依存していること………使徒となることで安息を得ていたことはわかっておった。じゃが今のお主は、依存せずとも生きていけよう。己の足で、自らの途を。」

「あまり喋るな………俺が伝えるべき事がなくなるだろう………」

呆けて呟くエクリアにハイシェラは口元に笑みを浮かべて説明を続け、セリカは溜息を吐いた後、苦笑しながらハイシェラに視線を向けた。

「………わ、私………なんと、申していいのか………うぅっ………」

そしてエクリアは少しの間大粒の涙を流して泣き崩れ、その後落ち着いたエクリアをセリカはリウイの元へと連れて行った。



「しばらくエクリアを預けてもいいか?」

「………お前はそれでいいのか。」

セリカの言葉を聞いたリウイは静かにセリカを見つめて尋ねた。

「………リフィアの後見人か今後生まれてくる君とイリーナの子の教育係に据えてやってくれ。遥か昔に失い、そしてずっと望んでいたイリーナや君達との絆を取り戻すまでの間だけでいい。」

「承った………」

「セリカ様……ありがとうございます……」

そしてセリカの頼みにリウイは静かに頷き、イリーナは涙を流して微笑みながらセリカに礼を言った。

「セリカ様………わ、私………貴方にお仕えできて………幸せでした………その気
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ