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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(3rd篇)
第117話
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…そういう問題じゃないと思うんだけど………」

「神の子孫である事を大した事に思わないなんて、お前ぐらいだぞ…………」

「ハハ……旦那以上の器の持ち主だな………」

答えを聞いたヨシュアとアガットは呆れ、ジンは苦笑しながらエステルを見つめ

「わあ………神様の子孫だって知っても、大した事ないって思うなんて、ママ、凄い!」

「なんと大きな器の持ち主よ!さすがは余の友!」

「フフ………さすがはエステルさんですね。」

ミントははしゃぎ、リフィアは高々と胸を張り、プリネは微笑み

「いやいやいやいや!?オレ達からしたらとんでもない事実やねんから、そんなあっさり流さんといてくれへんか………!?」

「空の女神(エイドス)を崇める七耀教会(私達)からすれば、エステルさんは祀られてもおかしくない存在なんですよ………?」

ケビンは慌てた様子で突っ込み、リースは真剣な表情でエステルを見つめて言ったが

「あたしは空の女神(エイドス)じゃないから祀られたり崇められたりしても困るわよ〜。………それにセレストさんの話だと空の女神(エイドス)は自分の子供に普通の人として生きて欲しかったんでしょ?崇めている神様が望んでいるんだから、ケビンさん達もそんなに気にする必要はないと思うけど。」

「……それに付け加えて言えば、もしお前達―――七耀教会が空の女神(エイドス)の血を引くエステルや”剣聖”を七耀教会にとって、特別な存在等にしてしまえばお前達が崇める女神(エイドス)の意志に反する事になるな。」

「う…………」

「それは…………」

エステルとリウイの話を聞いた2人は反論が見つからず、黙り込んだ後、考え込み

「ハア………まあ、エステルちゃんには色々と世話になったしな…………わかったわ。空の女神(エイドス)の真実については報告しないでおくわ………第一、ちゃんとした証拠もないから、信じてもらえへんやろうしな……………」

「………皆さん、空の女神(エイドス)の真実については決して誰にも漏らさないようにお願いします。」

ケビンは溜息を吐いた後苦笑しながらエステルを見つめ、リースは真剣な表情で仲間達を見回し、リースの言葉に仲間達はそれぞれ頷いた。

「えへへ………みんな、ありがとう!」

仲間達の反応を見たエステルは嬉しそうな表情でお礼を言い

(ヨシュア。もしもの時は遠慮なく余達に頼れ。いつでも力になってやる。)

リフィアは小声でヨシュアに伝え

(うん、ありがとう。その時は遠慮なく頼らせてもらうよ。)

リフィアの言葉にヨシュアは真剣な表情で頷いた。



「フフ……さて……いい加減、俺達が行かないと現代の者達が帰れなくなるな、リセル。」

「はい、ヴァイス様。」
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