第117話
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って………聖典の?」
そしてセレストの提案を聞いたリースは驚き、ケビンは戸惑った様子で尋ねた。
「ええ…………たしか”煉獄門”と対になる現世と天界を結ぶ門、でしたか。ちょうど、それを模したものが、この場所の奥に用意されています。どうやら”影の王”と同化していた彼女が用意してくれたようですね。」
「あ………」
「姉様が………」
自分の疑問に答えたセレストの話を聞いたケビンはリースと共に微笑みを浮かべ
「ふむ、なるほどね。」
「それを通れば元の世界に戻れる訳か。」
オリビエとミュラーはそれぞれ納得した様子で頷き
「………待ってくれ。時間軸の違う者達もそれぞれの時間軸へと戻れるのか?」
ある事に気づいたヴァイスはセレストを見つめて尋ね
「ええ、問題ありません。それぞれの方達が望む世界に戻れます。」
尋ねられたセレストは頷いた。
「ね、ねえ………だったら母様もメンフィルに行けるの………?」
「………………」
そしてセオビットは不安げな表情でセレストに尋ね、シルフィエッタは静かな表情でセレストを見つめ
「はい。”それぞれが望む場所”に帰れます。」
「あ………母様……!」
「………ルリエンよ………私に慈悲をありがとうございます………」
セレストの答えを聞いたセオビットは嬉しそうな表情をしてシルフィエッタに視線を向け、シルフィエッタは嬉しそうな表情で祈り
「フフ………私は勿論、アドルさんの傍を望みますから、元の世界に戻ったらよろしくお願いします。」
「ハハ………わかったよ。」
エレナは微笑みを浮かべてアドルを見つめ、見つめられたアドルは苦笑した。
「さて………では早速、”天上門”を開いてみましょう。」
そしてルフィナは転移して、片手を空間に向かってかざした。すると空間は光と共に巨大な神々しく光輝く門が現れ、門に続いている光の階段が現れ、そして門は音を立てて開いた。
「あ………」
「現世への………出口。」
現れた門を見たエステルとリースは驚き
「各自、取り込まれた時にいた場所の近くに戻れるかと思います。飛行船などに乗っている方は船内のどこかに現れるでしょう。取り込まれた場所ではなく、新たな場所に帰る事を望む方達は先程説明したようにそれぞれが望む場所へと帰してくれます。」
「そっか………」
セレストの説明を聞いたケビンは頷き
「………お別れみたいね。」
「ええ………そうですね。」
エステルとクローゼは寂しそうな表情で呟き
「え、え………もうですかっ!?」
「な、何だか………全然実感が無いっていうか………」
ティータは慌て、アネラスは戸惑い
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