第28話
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は………半狂乱になって娘達を捜しました。
ですが………遺体の状況はどれも酷く結局、家にいた全員が亡くなったという検視結果しか伝えられませんでした。私達の娘達は………何物にも替えがたい大切な宝物は永遠に失われてしまっていたんです。もう………私達には絶望しか残りませんでした。……あの子達を死の運命に追いやりながら何のために生きているのかもわからず………このまま夫婦2人で心中しようかとまで考えましたが………―――そんな時に、わかったんです。妻がコリンを………あの子達の弟を身籠っていることが。
現金なもので、それがわかってから私達は生きる気力を取り戻しました。2度と失敗しないような手堅く誠実な商売だけを心掛けて………そうしてコリンが生まれ……私達は徐々に立ち直っていきました。――ーですがその間、私達は目を逸らし続けていたんです。自分達の不甲斐なさのせいで娘達を亡くしてしまった痛みから………私達が犯してしまった罪から……」
「…………………………」
「これが―――私達夫婦が背負った罪です。すみません………長々とつまらない話を………」
「………そんな事が……」
ソフィアが涙ぐんでいる中、辛そうな表情で言ったハロルドの言葉や話を聞いたロイドは考え込み
「その………何と言ったらいいか………」
「………因果な話ッスね。」
「…………………………」
エリィとランディは辛そうな表情になり、ティオは黙り込んでいた。
「ですが………この子が大きくなり、娘達の面影を次第に見せるようになるにつれて………いつしか私達は罪悪感に苛まれるようになりました。………あの小さな手を手放さなければよかった………苦しくても、辛くても親子一緒にいればよかった………そんな後悔ばかりをするようになっていったんです………」
「………そこで私達は改めてこう思い込む事にしました。コリンを授かることができたのは亡き娘達と女神が導いてくれたから……だからこそ私達一家は………絶対に幸せにならなくてはならない。それが娘達に報いる事ができるたった一つ方法なんだと……身勝手な理屈なのは百も承知しているのですが………」
「ハロルドさん……」
「………それもまた一つの考え方ではないかと。」
「ああ……変に悔やんで立ち止まるより遥かにいいぜ。」
辛そうな表情で語るソフィアとハロルドをエリィは辛そうな表情で見つめ、ティオは静かな表情で声をかけ、ティオの意見にランディは頷いた。
「はは……ありがとうございます。……しかし………不思議な事もあるものですね。コリンを助けてくれたお嬢さん……妻やコリンと同じ髪の色だったそうですが。あの子も――――亡くなった姉妹の妹の方も同じオレンジ色の髪だったんですよ。
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