第28話
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なるほどね。だったら―――君は一体何を望んでいるんだ?」
「………え……………」
自分の話を聞いて尋ねたロイドの疑問を聞いたユウナは呆けた声を出した。
「どんな願いでも世界が叶えてくれるお姫様………でも、今の君は、どこに帰ればいいかわからなくて途方にくれた仔猫みたいに見える。いや………帰るべき場所は本当はわかっているのかもしれない。なのに幾つもの大きな岩が帰り道を塞いでいて帰れない………そうなんじゃないのか………?ひょっとすれば、レンも君と同じなんじゃないのか……?」
「………………………………」
「……全ては俺の直感と憶測だ。見当違いだったら謝るよ。―――だが、俺達は特務支援だ。困っている女の子がいたらなるべく助けになってあげたいし………一緒に帰ってあげる事は出来なくても岩を取り除く手伝いくらいは出来る。」
「……ふふっ………お兄さん、推理だけじゃなくて妄想も得意みたいね。あなたなんかに………ユウナとおねえちゃんの何がわかるっていうの?」
ロイドの話を聞いたユウナは口元に笑みを浮かべた後、意味ありげな視線でロイドを見つめて尋ねた。
「もちろんわからないさ。それに、君が頼りたいと思う人は他にちゃんといるのかもしれない。でも―――転がっている岩は一つだけじゃないんだろう?俺達に任せられるような………そんな手頃なサイズの岩はないかな?」
「そんな………そんなの…………」
ロイドの言葉を聞いたユウナが辛そうな表情で黙り込んだその時、扉をノックする音が聞こえて来た。
「……ロイド?ハロルドさんが見えたみたい。そちらにお通しするわね?」
「いや、その――――」
扉の外から聞こえて来たエリィの言葉を聞いたロイドは戸惑った表情をした後ユウナに振り向くと
「……………ぁ……………」
ユウナは呆けた様子で小さな声をあげた。
「……何だったらクローゼットの中に隠れてるか?」
「あ……………………………」
そしてロイドの提案を聞いたユウナは頷いた後、クローゼットの中に隠れた。それを確認したロイドは扉に向かってエリィに入室を促した。
「―――ああ!こちらにお通ししてくれ。」
「………?ええ、ちょっと待ってね。」
「失礼します!」
「ああ………コリン!」
「良かった………本当に良かった………!」
扉が開くと慌てた様子のハロルドとソフィアがコリンが眠っているベッドに近づいて安堵の溜息を吐いた。そのすぐ後にエリィ達が部屋に入って来た。
(あら………ユウナちゃんは?)
部屋に入ったエリィはユウナが居ない事を不思議に思い、ロイドに尋ねた。
(ああ……ちょっと事情があってね。そこのクローゼットの中に隠れて
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