機動戦艦ナデシコ
1362話
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だと判断していた訳か。
「……離せっ!」
「悪かったな。まさかこんなに力が弱いとは思わなかったんだ」
強引に俺から離れる月臣だったが、今回はそれを妨害したりはしない。
俺から距離を取って睨み付けてくる月臣を見送り、エザリアの側に戻る。
そして俺が立ったのはエザリアの前。
そう、明らかに俺の方がエザリアよりも上の立場だと態度で示した訳だ。
そんな俺の様子に、白鳥は不審そうにしながら口を開く。
「……名前を聞いてもいいかな」
「そうだな、自己紹介がまだだった。俺の名前はアクセル。アクセル・アルマー。シャドウミラーの代表を務めている」
「っ!? ……随分と若い代表なのですね」
一瞬息を呑む白鳥だったが、それでもすぐに我に返ったのはさすが俺達との対応を任された人物だというべきだろう。
月臣の方は、信じられないといった視線を俺の方へと向けていた。
「とにかくだ。そこにいるムネタケ・ヨシサダは俺達シャドウミラーの客人だ。それに手を出すという事は、俺達と敵対する事になると判断して欲しい」
「……分かりました。ですが、元一朗の件を見ても分かる通り、我々木連は地球に対して強い憤りを抱いています。私達と地球の関係はご存じですか?」
「その辺は聞いている。だが、連合軍の中で木連の件を知っているのは本当に上層部の極一部だけだ。例えば、このヨシサダは少将という地位にいるが、木連については知らなかった」
その言葉に、俺達の後ろからヨシサダが前に進み出る。
「私達が木連に対して行った事は、決して許される訳ではないでしょう。その件については、後日きちんと明らかにする予定です。ですが、今回の私はあくまでもシャドウミラーと木連の会談の見届け役としてやって来たのです。その辺を汲んで貰えると助かります」
そう告げ、深々と一礼するのだった。
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