機動戦艦ナデシコ
1362話
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ダがしみじみと呟くが、そこにあやかが笑みを浮かべて口を開く。
「あら、連合軍の場合は人数が多いんだから、その辺の心配はいらないのではないですか? ああいう風にバッタがやっている仕事も、軍人が出来る訳ですし」
「人間とロボットでは、やはりロボットの方が作業効率は上ですよ。何か事故があっても、死人が出ませんし」
千鶴とヨシサダがそんな風に言っている間に、やがてシロガネが軍港への入港を完了した。
本来であればブリッジにヨシサダを入れるのはしないつもりだったのだが、木連との初接触に備えて意思疎通をしておいた方がいいという事になり、先程ヨシサダはブリッジへとやって来たのだ。
一応連合軍とは友好関係にあるから、ブリッジを見せるくらいであれば、寧ろシャドウミラーの技術力を見せつけるという事になるという意見があったのも、ブリッジ入りが許可された理由なのだが。
「さて、到着したし、そろそろ行くか。……影のゲートで転移するが、構わないか?」
この中で唯一影のゲートを使用した事のないヨシサダに尋ねる。
もしどうしても嫌だと言うのであれば、それこそヨシサダと共に格納庫まで歩いて行く必要がある……と思っていたのだが、予想外な事にヨシサダは笑みを浮かべて頷きを返してきた。
「おお、実は一度体験してみたいと思っていたのですよ。アクセル代表はこの影のゲートというのを使って、自由に移動出来るとか。それを経験出来るとは……」
何というか、こう……随分と頭が柔らかいな。
いや、だからこそミスマルが推薦してきたんだろうけど。
勿論ただ頭が柔らかいってだけじゃなくて、影のゲートという転移を一度経験してみる必要があると思っているといったところか。
実際に経験してみないと、具体的にどんな感じなのかは分からないだろうし。
「分かった。じゃあ、会談に向かうメンバーは集まってくれ」
その言葉に従い、エザリア、あやか、千鶴、ヨシサダの4人と一応護衛ということで量産型Wが2人やってくる。
ぶっちゃけ、量産型Wの護衛というのは俺達じゃなくてヨシサダ用だよな。
シャドウミラーのメンバーなら、大抵この世界の住人は生身でどうとでもなるし。
「お? おお? おおおおお!?」
影に沈んでいく感覚に、ヨシサダが悲鳴とも歓声ともつかない声を上げる。
いやまぁ、生まれて初めての感覚なんだし、無理もないか。
そうして影に沈んだと思った次の瞬間には、俺達の姿はシロガネの格納庫にあった。
俺達を見つけたイザークとオウカが近寄ってくる。
「母上、お気を付けて」
「皆さん、何かあったら……と、心配するまでもないでしょうけど、それでも一応気をつけては下さいね」
そんな激励を貰い、俺達は揃って格納庫から出て行く。
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