第十四話 表に出てきてその十二
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「時として大事なんだろうな」
「うん、人を頼るなっていうけれど」
「それはあくまで自分が出来る範囲のことでな」
「自分が出来ないことなら」
「頼って任せないとな」
「信頼出来る人にね」
「さもないと。特に今の御前は」
それこそというのだ。
「辛いからな」
「だからだね」
「ああ、優子さんを倒れよ」
「そしてだね」
「俺に出来ることだったらな」
「うん、頼むよ」
「そういうことでな」
龍馬は微笑んで優花に言った、そして。
優花は家に帰って入浴した時に自分の身体を見た、見れば確かにだった。
「女の子のものになってきてるよ」
「そうよね」
「うん、徐々にだけれど」
それでもとだ、優花は姉に話した。食事の時に。
「胸もね」
「出て来たのね」
「そおうなってきたよ」
「ええ、私もね」
優子はその優花の胸を見た、服の上からであるが。
「ちょっとだけれど」
「出て来てるのね」
「見えてきてるわ」
「それじゃあ」
「案外ね」
こうもだ、優子は言った。
「優花胸が大きくなりそうね」
「ううん、そういえばお母さんも姉さんもね」
その優子の胸を見ながらだ、優花も言う。
「胸大きいよね」
「これでも胸はね」
優子も微笑んで応える。
「自信があるわ」
「それでなんだ」
「そう、遺伝でね」
「僕も胸が大きくなるんだ」
「そう思うわ、だからね」
「やっぱりブラとか買わないと」
「駄目よ」
ここでの返事は一言だった。
「女の子になるんだったらね」
「やっぱりそうなるね」
「下着も着る服も全部変わるわよ」
「当然だよね」
「そのことはわかっておいてね」
「同じ服は着られないんだね」
「着てもね」
例えだ、そうしてもというのだ。
「男装になるわよ」
「そうなの」
「そう、だからね」
「服は全部替えて」
「そうしてね、優花は見てたら」
今の弟をだ、そのうえで言うことはというと。
「可愛い女の子になりそうだから」
「可愛いんだ」
「ええ、そうした女の子にね」
なるからだというのだ。
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