第三幕その七
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「今回は偶然ではないわね」
「偶然が強い世界でもですね」
カルロスがそのオズマに応えます。
「今回はまた違いますね」
「魔法の力ね」
「それで僕達のことを知ってくれて」
「ドロシー達に留守を任せて」
そのうえでというのです。
「私達で来たのよ」
「今回は私も冒険に出たの」
ジュリアも楽しく踊っています。
「こうしてね」
「ジュリアさんが出られるのは珍しいですね」
恵梨香は今度はジュリアと一緒に踊っています。
「そういえば」
「ええ、あまり出ないわね」
「いつも王宮におられますから」
ナターシャはその勤め先から述べます。
「だからですね」
「どうしてもね」
それこそと言うのです、ジュリア自身も。
「私も冒険に出ないの」
「最近になってからですか」
神宝はここ最近のジュリアのことから言いました。
「ジュリアさんが時々でも冒険に出られるようになったのは」
「そうね、確かにね」
「それまではずっとですね」
最後にジョージが言ってきました、賑やかな音楽の中で踊りながら。
「王宮におられたんですね」
「冒険自体にあまり興味もなかったわ」
それまでのジュリアはというのです。
「けれど姫様のお供に最初に出て」
「それからですね」
「そう、出る用になったの」
時々でもというのです。
「そうなったのよ」
「そうですよね」
「今もあまり出ないけれど」
それでもというのです。
「出る様になったのはね」
「確かですね」
「そうよ」
こうカルロスにもお話します。
「こうしてね」
「そうですか」
「実は姫様も冒険好きだし」
「ええ、オズの国の国家元首だからあまり出られないけれど」
そのオズマの言葉です。
「好きなことは確かよ」
「だから今回みたいにね」
「時々でも出たりするのよね」
ガラスの猫とエリカは猫らしく踞て寝ていますがそれでもというのでした。
「ドロシー達に留守番頼んだりして」
「そのうえでね」
「姿が急に消えた時なんかはね」
木挽の馬はあのウグが悪いことをした時のことを思い出しています。
「大騒ぎだったけれどね」
「ああ、あの時も確か」
ここでカルロスはお菓子を食べながらリンキティンク王やボボ王子と一緒に楽器を鳴らしているボタンを見ました。
「ボタンがいて」
「そうなの、この子のファインプレーもあってね」
その消えていたオズマの言葉です。
「私は助かったのよ」
「大変な状況でしたけれど」
「それが助かったのよ」
「そういえばボタンは」
そのボタンを見たまま言うカルロスでした。
「特に偶然が多い子の様な」
「もう偶然に愛されているわね」
「はい、それで何かすれば」
「必ず偶然が何かをしてくれてね」
その
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