ずっと友達で
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奥義の時のような風の幕がエゼルを覆っていく。
「無駄なことを。俺の妖刀に斬れないものは・・・!!」
周囲を囲んでいる風を切り裂こうとしたエゼル。だが・・・
(もっと・・・もっと風を集めて・・・)
斬っても斬っても、外の様子が見えてこない。その理由は、ウェンディが魔力をどんどん高めていき、彼の周りに集めていたからだった。
「何!?次から次へと・・・風がまとわりついて・・・」
右も左も上も後ろも、全方向を風に覆われたエゼル。剣の使い手として、必死に抵抗してみせるが、それも無意味。
(ほんの少しでいいから・・・シリルみたいな力を・・・)
「うおっ!!」
渾身の力でようやく風の檻から抜け出したエゼル。彼は前方で魔力を溜める少女に剣を構えて突進していく。
「うおおおおおおおっ!!」
「ウェンディ!!」
すぐ目の前までやって来ているエゼル。危険を感じたシャルルが彼女の名前を叫ぶ。
(私に!!)
しかし、ウェンディは冷静だった。今ある力を最大限に活かし、敵を滅するためにはどうすればいいのか、彼女にはわかっていたのだ。
天竜の頭部に降り下ろされる剣。彼女はそれを、魔力を帯びた腕で受け止める。
「うおっ!!うあああああああ!!」
それと同時に、エゼルの悲鳴が洞窟の中に響き渡る。彼女に魔法を受け止められたエゼルは、少女の操る風に押し返された。
強烈な竜巻を巻き起こして飛ばされていく悪魔、彼は、白く光輝くフェイスに激突し、それは粉々に崩れ落ちた。
崩れ落ちるフェイス。それを見てシャルルは喜びに浸る。そしてそれを達成したウェンディはドラゴンフォースを解除すると、ニッコリと笑みを浮かべた。
「やった・・・」
ついにフェイスを破壊し、大陸から魔力がなくなるのを防いだウェンディ。しかし・・・
3分07秒
「え?」
3分06秒
フェイスを囲むように時を刻んでいたタイマー。それは、本体がなくなったのにも関わらず、依然としてカウントダウンを減らし続けていたのだ。
「なんで・・・」
フェイスが崩れ落ちた衝撃で周囲に立ち込めていた煙。それが晴れると、わずかに残っているフェイスの下部と、それを取り囲む魔法陣が姿を見せる。
「フェイスを壊したのに・・・カウントダウンが止まらない」
いまだに動き続けるフェイスに歩み寄ろうとしたウェンディ。しかし、エゼルとの戦闘で魔力を使い果たした彼女は、フラフラとその場に倒れ込んだ。
「あれ・・・体が・・・」
崩れ落ちていく洞窟。その中でフェイスのカウントダウンはついに、三分を切ってしまった。
「あれ・・・こんなはずじゃ・・・」
目にうっすらと涙を浮かべるウェンディ。敵も倒し、フェイスも破
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