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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(3rd篇)
第111話
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……せめてもの無事を女神達に祈るとしましょう。」

「イーリュンよ………どうか彼をお守りください………」

「アーライナよ………彼に御力を………」

「戦の神マーズテリアよ………彼の者にご加護を………」

ケビン、リースは頷き、ティナ、ペテレーネ、シルフィアはその場で祈った。

「………そうだな。―――機関、再び全速!このまま目的地まで一気に駆け抜けるぞ!」

「イエス、マム!」

そしてアルセイユは再び加速し、ドラギオンとギルバートから離れて行った。



「フッ………これぞヒーローの醍醐味………ああっ!僕ってばなんて恰好イイッ!」

去って行くアルセイユを背にギルバートは不敵な笑みを浮かべた後、自己陶酔に陥っていたがある事に気づいて表情を変えた。

「!へっ………?」

驚いたギルバートがドラギオンを見つめ続けると、なんとドラギオンの後方から新手のドラギオンが2体近づいて来た!

「ちょ、ちょっと待った!それは幾らなんでも反則だろ!?待ってアルセイユ!ゴメンやっぱり今のナシ!」

増援のドラギオン達を見たギルバートは慌ててアルセイユに通信したが

「って、もう通信範囲外かよ!」

既にアルセイユは通信範囲外まで離れており、助けを呼べなかった。そしてドラギオン達は攻撃の構えで一斉にギルバートが乗るG-アパッシュに向かい

「うわあああん!助けて女神さまぁあっ!!」



ギルバートは情けない声で泣きながらドラギオン達に背を向け、G-アパッシュを操作して必死にドラギオン達から逃げて行った………………







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