暁 〜小説投稿サイト〜
火影の夜窓(ほかげのやそう)
第一章 色褪せぬ恋
[5/5]

[9] 最初 [2]次話
わ。
 夜はお誕生日のお祝いもしないとね。」
祐未は陽介の写真を手に取り、そっと口づけして袱紗(ふくさ)に包んだ。
それを紫の手提げ袋に入れ、大事そうにバッグへしまった。
供えた海苔巻きは祐未が食べ、ビールは旅館に持ち込むことにした。
携帯の時計を見ると、ちょうど正午になるところだ。
今丘を下れば、十二時半のバスに間に合う。
「じゃ、これから秩父へ出発よ! ちゃんと着いてきてね。」
そう言うと、祐未は日傘の柄を握り直し、
空の桶とバッグを重ねて持つと、バラの遊歩道へ向け勇んで歩き出した。

[9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ