機動戦艦ナデシコ
1361話
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ド断層があれば話は別だが。
だが、木連にその手の技術がある可能性は少ない訳で……
「だとすれば、向こうはまだ私達と連合軍や連合政府の関係を知らない、と?」
確認するように尋ねてくるエザリアだが、俺に向けてくる視線には若干の疑問が宿っている。
なる程、エザリアは木連が何らかの通信システムを持っていると考えている口か。
俺はないと思うが、それだって多分って感じでしかない。
実際にはあってもおかしくはないんだが……どうなんだろうな。
取りあえず、普通の通信ではないと思うから、もしあるとしても何らかの特殊なシステムを……ああ、そう言えばチューリップがあったな。
そのチューリップを使った通信システムとかなら持っていても不思議ではないか。
「恐らく、多分、もしかしたら。そんなところだけどな。詳しいことは向こうから招待された軍港に向かえばそれで分かるだろ。それに、ヨシサダを紹介する必要もあるだろうし」
「そうなると、もしかしたらその時点で敵対する事になるかもしれませんわね」
そうなんだよな。あやかの言う通り、木連が地球にどれ程深い恨みを抱いているのか分からない以上、ヨシサダを紹介した瞬間に攻撃されるという可能性も十分過ぎる程にある。
向こうに取っては地球は不倶戴天の敵である以上、いきなりの攻撃もないとは言い切れない。
「うーん、でも大丈夫じゃないかしら。向こうが攻撃しようとしても、こっちにはアクセル君がいるんだし」
チラリと俺の方を一瞥して告げる千鶴。
実際それは間違ってる訳じゃないんだけどな。
この世界の住人が生身の戦いで俺達に勝つというのは、まず有り得ない。
「俺がいるってのはともかく、向こうが何をしてくるか分からない以上、千鶴は同行者に必須だろうな」
千鶴は多くの魔法を使いこなせる。
攻撃魔法に関してはあまり得意ではないが、それでも相手を麻痺させる電撃の矢を放つ事も出来るし、防御や補助に限って言えばあやかよりも上だ。
そして何より、虹色領域の腕輪がある。
7つの能力を発揮するこの腕輪は、色々な面で便利だ。
「そうね。……では、会談に向かうのは私、あやか、千鶴、アクセル、ヨシサダ少将というところでどうかしら?」
「最初からヨシサダを連れていくのか? ファーストコンタクトなんだし、最初は無難に終わらせた方がいいと思うんだが」
エザリアの言葉に驚いてそう告げると、エザリアは首を横に振る。
「私も最初はその方がいいかと思ったんだけど……先程の白鳥少佐と話した限りだと、向こうは……そうね、良く言えば実直な、悪く言えば単純な性格のように感じたわ。勿論木連の全員が白鳥少佐と同じ性格という訳でもないんだから、こちらの考え過ぎかもしれないけど……万が一、とい
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