終章〜いつか、辿り着く場所〜 第110話
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「”アルセイユ”………”第一星層”にあった偽物か?」
ティータの提案に驚いたアガットは声を上げ、ユリアは尋ねた。
「は、はい。えっと、この”影の国”って人の願いが反映されるんですよね?確かにあの”アルセイユ”はニセ物かもしれないですけど………形状や構造を含めて、ここにいる半分以上の方達は良く知ってる船ですしイメージは十分だと思うんです。みんなで一緒に願ったら動かせるんじゃないかなって………」
「………………」
そしてティータの説明を聞いた全員は黙ってティータを見つめ
「あ、あのあの………さすがに無理ですよね!?願うだけで動くなんてそんな技術者らしくもない…………」
仲間達の様子を見て不安になったティータは仲間達を見回して言った。
「………ううん、ティータ。それ、とってもいい考えかもしれないわ。」
「ふえっ!?」
その時レンが賛成の意を示し、それを聞いたティータは驚いてレンに視線を向けた。
「確かに、イメージが確固としたものであるものほどこの”影の国”には再現されやすい。ユリアさんは言うまでもなくティータちゃんも構造には詳しいし………」
「………ありえる話かもしれません。”黒の箱舟”が再現されている以上、飛行船が駄目という事も無いでしょう。」
「ああ。想念で現れたマウアも破壊された魔導戦艦を再現したから、大丈夫だと思う。」
そしてケビン、ヨシュア、セリカがそれぞれの推測を言った。
「セレストさん、どうかな!?」
仲間達の意見を聞いたエステルは明るい表情でセレストに尋ね
「…………………たしかあなた方は”リベル=アーク”に乗り込む時、あの船を使ったのでしたね。ならばその時のイメージをフィードバックさせれば………………ええ、可能だと思います。あなた方全員が乗り込めば………”白き翼”は必ずや甦るでしょう。」
尋ねられたセレストは考え込んだ後、微笑みながら答えた。
「ホ、ホンマですか!?」
「し、信じられない………」
「ふふっ、お手柄ね。」
「やったね、ティータちゃん!」
「あはは………すごいじゃない、ティータ!」
「まさかこんな形であの”アルセイユ”に乗船できるなんて………不謹慎ですが今回の件に巻き込まれてよかったです。」
セレストの答えを聞いたケビンは明るい表情で驚き、ティータは恥ずかしそうに笑い、レンは口元に笑みを浮かべてティータに視線を向け、ミントとエステルは微笑みながらティータを見つめ、ティオは驚きの表情で呟いた後静かな笑みを浮かべた。
「ちょ、ちょっと待って………じゃあ、王都の港に止まってる”山猫号”も動くわけ!?」
「そうか、それもあったね。」
ある事を思い出したジョゼットは嬉しそう
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