終章〜いつか、辿り着く場所〜 第110話
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過程で現在の”影の国”の全貌をおおよそ掴むことができました。”影の王”は現在、”星層”の外側にいるようです。」
「”星層”の外側………」
「そ、それってどういう場所なんですか?」
そしてセレストの話を聞いたリースはセレストの言葉を繰り返して呟き、ティータは不安そうな様子で尋ねた。
「”星層”とは”影の王”が”影の国”の中心に造り上げた多層的な構造物のようなもの。その構造物の外側にも”影の国”は続いているのです。もっともそれは現在、何もない荒野のような形で放置されてしまっていますが………」
「何もない荒野………」
「むう………ずいぶんと漠然とした話だな。はっきりとした居場所は掴めてねぇのかよ?」
説明を聞いていたシェラザードは考え込み、アガットは考え込んだ後再び尋ねた。
「いえ、大体の場所はわかります。しかし問題が一つ。その荒野ですが………途方もなく広すぎるのです。おそらくは………大陸規模の広さではないかと。」
「あ、あんですって〜!?」
「それは………かなり厳しそうですね。徒歩で行くとなると一体、何ヵ月かかることか………」
セレストの説明を聞いたエステルは驚き、ヨシュアは考え込み
「ふむ………移動手段は他に無いものでしょうか?」
リシャールは他の手段が無いかセレストに尋ねた。
「そうですね………私が行使できる力では、正直難しいかもしれません。”石碑”によるアンカーもここから離れすぎた場所には打ち込めませんし………」
しかしセレストは難しい表情で考え込み
「仮に徒歩になると”方石”が使えない上、補給も不可能な状態で進軍せねばならんということか……」
「何十日分の食糧や医薬品を持っての探索は現実的ではないな………」
セレストの説明を補足するようにリウイとヴァイスはそれぞれ真剣な表情で答えた後、考え込んだ。
「ふむ………こいつは参ったな。向こうがこちらに来ない限り打つ手は無しっていうことか。」
一方ジンは溜息を吐いた後考え込み
「ならば飛行手段を持つ者達と転移魔術ができる者達が共に探索し、本拠地がわかれば転移魔術で全員で行くというのはどうじゃ?」
「えー………それだとエヴリーヌ達に凄い負担がかかるからできればやりたくないよ……」
リフィアはある提案をし、提案を聞いたエヴリーヌは嫌そうな表情で呟いた。
「………………」
「なんだ………気になる事でもあるのか?」
一方考え込んでいるティータの様子に気づいたアガットはティータに声をかけ
「あ、はい、その………”アルセイユ”が使えないかなって思って。」
声をかけられたティータは意外な提案をし、その場にいる全員を驚かせた。
「なに………」
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