第106話
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〜煉獄・最奥〜
「あれは……!」
「あ………!」」
「着いたか……!」
門に気づいたケビン達はそれぞれ声を上げて門に近づいた。
「”煉獄門”………『かの門は歪にして堅牢。生者と亡者を隔てる関所なり……』」
「聖典に記されているのとまんま同じイメージやな……問題はコイツをどうやって開くかやけど……」
「ナベリウスならなんとか出来るかもしれなかったんですけどね………」
煉獄門を見たケビン達がそれぞれ考え込んでいたその時
フフ………残念だがそれは適わぬよ。
広間全体に誰かの声が聞こえて来た!
「え………!?」
「?どこかで聞いたような………?」
(………この声は……!)
声を聞いたリースは驚き、リタは首を傾げ、ケビンは真剣な表情をした。すると煉獄門の前にリベル=アークで滅した”外法”にして”身喰らう蛇”の”使徒”―――”白面”ワイスマンが現れた!
「久しぶりだね。ケビン・グラハム…………まさかこのような場所で君と再会できるとは………」
現れたワイスマンは不敵な笑みを浮かべてケビンを見つめた。
「貴方は……!」
「フン、やっぱり現れたか。オレが滅した連中がうろついてるから現れてもおかしくないと思ったが………」
ワイスマンを見たリタは警戒した表情で冷たい微笑みを浮かべているケビンと共に睨んでいた。
「………だ、誰なの?」
一方ワイスマンの正体を知らないリースは戸惑った様子でケビン達に尋ね
「元・封聖省司教にして教会史上、最悪の破戒僧………”身喰らう蛇”の使徒にして”白面”の異名を持つ魔人……………半年前にオレが滅した、ゲオルグ・ワイスマンや。」
「!!!こ、この男が…………」
ワイスマンの正体がわかったリースは目を見開き、驚きの表情でワイスマンを見つめた。
「フフ………私としたことが迂闊だったよ。”外法狩り”ケビン・グラハム。まさか君が、長らく現れなかった”第五位”を継ぐ者だったとはね。」
「オレが”守護騎士”というのは『隠し札』の一つやったからな。もっともアンタを滅したことでカードは切られてしまったけど。」
「フフ、封聖省の連中も手の込んだことをする………おそらく君が”聖痕”を顕した直後にシナリオは出来上がったのだろう。”塩の杭”と”守護騎士”………この2つを用いて、万が一にも私を討ち漏らすことがないようにね。」
冷たい微笑みを浮かべて説明したケビンにワイスマンは妖しげな笑みを浮かべて言った。
「ああ、多分そうなんやろ。その意味では……確かにオレはアンタの言う通り”狗”以上でも以下でもない。………それで十分やと思っていた
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