第106話
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なに……………」
予想外のケビンの答えを聞いたワイスマンは驚いてケビンを見つめ
「どうやらオレ、思った以上にヘタレだったみたいや。あの時のチョコレートの味や……さっきぶっ倒れた時に感じていた温もりが………忘れられそうにないねん。」
「な……!?」
ケビンの説明を聞いたワイスマンは困惑し
「……………あ………………」
(フフ、”性魔術”の効果がこんな所にも出てくるなんて………教えた甲斐はありましたね………)
リースはルフィナや自分がケビンを連れ戻した事を思い出し、リタは微笑んでいた。
「あの時のオレは………たしかに絶望しきっていた………でも、だからこそ………あのチョコレートはオレにとって忘れられない味になったんやと思う。辛い事、苦しい事、哀しい事、嬉しい事、楽しい事………そんなんを全て合わせてなお、オレを前に歩かせてくれたあの甘くて苦くて懐かしい味や………ぶっ倒れた時に感じていた誰かが抱きしめてくれる温もりを………」
「………ケビン………」
「フフ………」
「だから………すまんな”白面”。あんたの提案…………謹んで辞退させてもらうわ。」
「………………………………クク………いいだろう。君がどのような道を選ぼうとそれは君の自由………―――だが、そのような甘い感傷でどう危機を乗り越えるつもりかな!?」
ケビンの答えを聞いたワイスマンは黙ってケビンを見つめた後凶悪な笑みを浮かべて異空間から杖をだし、詠唱をした。するとケビン達を挟み込むようにかつて戦った”悪魔”―――アスタルテとロストルムが現れ、ケビン達はそれぞれ武器を構えた!
「………あ……………」
「あの悪魔は………!」
「アスタルテとロストルム………”煉獄門”の左右を守る悪魔どもか………!」
現れた悪魔達を見たリースは不安そうな表情で驚きの表情のリタと共に悪魔たちを見つめ、ケビンは静かな表情で呟いた。
「クク………いかに”守護騎士”といえど勝ち目がないのは明らかだろう。彼女達を守る為にもどの道が君に相応しいのか………今一度、選び直す気はないかね?」
ケビン達の様子を見たワイスマンは凶悪な笑みを浮かべてケビンを見つめて尋ね
「………………………………」
「ケビン………耳を貸す必要なんてない!私達なら大丈夫だから………!」
「ええ!”冥き途”の見習い門番として………”神殺し”に仕えし者としての力を今、お見せしましょう!」
尋ねられたケビンは黙り込み、リースとリタはそれぞれ悪魔達に警戒しながらケビンに言った。
「”白面”に加えて高位の悪魔が2体も相手か………ま、確かに万が一の勝ち目がないかもしれへん。………今までのオレやったらな。」
「なに………」
そし
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