第106話
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。」
「フフ、どうやら随分と感じ入る所があったようだね。しかし…………さすがは”守護騎士”と言うべきか。私も”聖痕”については個人的に研究を重ねてきたが………そのオリジナルにまさかこれほどの潜在能力が秘められていたとはね。」
「なんのことや………?」
興味深そうな表情で自分を見つめるワイスマンをケビンは冷徹な表情で見つめ返した。
「フフ………君も薄々気づいているはずだ。この”煉獄”が君の潜在的な願望を元に生み出されたことを………より正確に言うと―――全ては君の”聖痕”が原因なのだ。」
「なんやと…………!?」
「ケビンさんの”聖痕”が………!?」
「どういう事ですか………!?」
ワイスマンの説明を聞いたケビン達はそれぞれ驚き、ワイスマンを睨み
「”環”の消滅………それはサブシステムとして存在していた”影の国”に致命的な混乱をもたらした。無理もない………突然、自らを律していた存在が跡形もなく消えてしまったのだ。そして”影の国”は………自らを律する『主』を欲した。より正確に言うと………あの時、”環”の近くにいた者の中で最も深いトラウマを持つ者を選んだのだ。」
睨まれたワイスマンは静かな口調で説明した後、醜悪な笑みを浮かべた。
「!!!」
「…………あ…………」
「……なるほど。そういう事だったんですか………」
ワイスマンの説明を聞いたリースは目を見開いて驚き、ケビンは呆け、リタは静かな表情で頷いた。
「そして”影の国”は君の奥底にある”聖痕”を探り当てそれを取り込む形でコピーした。そして”聖痕”は…………君の潜在願望である”煉獄”を”影の国”の中に現出させてしまう。フフ…………まさにそのような状況の中で”影の王”は誕生したという事だ。」
「………………………………」
「……………ケビン………………」
そして全ての真実を知ったケビンは辛そうな表情で黙り込み、リースは心配そうな表情で見つめ
「………待って下さい。現在にいる方達はともかく、何故過去の方達まで取り込まれたのですか?」
ある事を疑問に思っていたリタはワイスマンを見つめて尋ね
「フフ………それは君達自身が一番わかっているのではないのかね?なんせ、生きた存在でありながら”時”を”操れる”のだから………」
「!ミントちゃんを取り込んだ時にミントちゃんの”真竜”の能力をコピーしたんですか………」
自分の疑問に答えたワイスマンの言葉にリタは驚いて呟いた。
「フフ………講釈はこのくらいにしておこうか。以上のことを踏まえて………一ついい方法を教えてあげよう。君が犠牲となる以外にこの事態を解決できる道をね。」
「「え………!?」」
「な、なんやと………?」
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