第105話
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「………わかりました。ですがその前に一つ聞きたい事があるのですが………」
リースの表情を見たリタは溜息を吐いた後、リースに尋ね
「はい、何でしょう。」
尋ねられたリースはリタを見つめて答えたが
「リースさんは”処女”ですか?」
「…………………………………え”。」
リタのとんでもない質問に一瞬固まった後、呆けた声を出した。
「シスターの方ですから恐らく、”処女”だと思っているのですがどうなんですか?」
「あ、あ、あの!何故いきなりそんな事を…………?」
リタの質問にリースは答えず、顔を真っ赤にして焦った様子で尋ねた。そしてリタは自分が知るケビンを目覚めさせ、回復させる方法――――”性魔術”の説明や何故、”処女”である事を尋ねた事、そして”性魔術”と”処女”の関係を説明した。
「……という訳なんです。まあ、もし”処女”ではなくてもリースさんは聖職者ですから”処女”と同じくらいの効果はあると思いますが……」
「…………”処女”です!…………あの。本当にそれで効果があるのですか……?」
リタの説明を聞き終えたリースは顔を真っ赤にしてリタを睨んで言った後、一瞬ケビンに視線を向け、再びリタを見つめて尋ねた。
「ええ。身近で言えば、主が一番わかりやすい例ですよ。」
「主?……セリカさんですか。そ、その……何故セリカさんは”性魔術”を必要としているのですか……?」
「えっと、主の場合は…………」
そしてリタは何故、セリカが”性魔術”を必要としているのかを説明した。
「……ちょっと待って下さい。その説明ですと今までの探索や試練でセリカさん、相当力を消費したはずですが……?」
「はい。ですから”庭園”での待機時間、折を見て主の”使徒”のエクリアちゃん達や主との”性魔術”の経験がある私やナベリウス、そして主と同じ身体のサティアさんが”性魔術”をして主の力を回復していました。………勿論、その時は他の方達に見られないようにしていましたが………」
「………………………」
自分の疑問に答えたリタの説明を聞いたリースは再び固まった。
「本題に戻りますが……どうします?」
そしてリタが言い辛そうな表情でリースを見つめて尋ねた。
「…………………………」
尋ねられたリースは意識を失っているケビンを見つめながら少しの間考え込み
(…………かつて姉様がケビンを連れ戻したように…………今度は私がケビンを連れ戻す番………………)
両目を閉じて静かな様子を纏い
「――――はい。その方法しかないのなら、やります。」
両目を見開き、決意の表情でリタを見つめて言った。
「フフ………リースさんがそう決めたのなら私から言う事はありませ
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