第104話
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「以前、私の魔槍―――ドラブナをその”聖痕”の力を使って、吸収して自分の力にしましたよね?今回はその逆をしたんです。あの時、ケビンさんが”聖痕”を発動したお蔭で”魔眼”による結界を超え、ケビンさんと共にこちらに来れたんです。」
「ハハ………”魔槍”自身に憑りつけるリタちゃんやからこそできる荒業やな…………今の状況やとホンマに助かるわ………ありがとう。リタちゃんも必ずここから抜け出させるから、力を貸してくれ!」
「フフ……”死者”の私にとってこの”煉獄”は力を与えてくれますから、任せて下さい。それと一時的とはいえ、”聖痕”と一体化したお蔭で私も”ロアの魔槍”を扱えるようになりました。」
「…………は?」
リタの説明を聞いたケビンは一瞬固まった後、呆けた表情で呟いた。
「あら、ちょうどいい獲物がいますね。見ていてください。」
そしてリタは自分達の目の前に近づいてきた”亡者”に気づき、詠唱をした!
「千の棘をもってその身に絶望を刻み、塵となって無明の闇に消えろ…………砕け!時の魔槍!!」
するとリタの周囲になんと無数の”ロアの魔槍”が召喚され、”亡者”達に襲い掛かって貫き、大爆発を起こして”亡者”達を消滅させた!
「……………」
「本当に”ロアの魔槍”を召喚して扱えるなんて…………」
リタが放った本来なら”聖痕”の力を解放して放つ事ができるはずのSクラフト―――魔槍ロアを見たケビンは口をパクパクさせて絶句し、リースは驚きの表情でリタを見つめていた。
「フフ……私は”魔槍”はドラブナ(これ)だけしか扱えないなんて言ってませんよ?過去の戦いでも他の”魔槍”を従わせて戦った事もありますし。ケビンさんの”聖痕”と一緒になった時に”ロアの魔槍”も従わせ、扱えるようにしました。以前よりもっと強くなりましたから期待していて下さいね?」
驚いている様子のケビンとリースにリタは可愛らしい微笑みを浮かべて答え
「ハ、ハハ………そりゃ、心強いな………」
リタの言葉を聞いたケビンは表情を引き攣らせて苦笑した。その後ケビン達が時折襲い掛かって来る亡者達を倒しながら進むと、ある声が聞こえて来た。
オオオオオオオオ………!
するとケビン達の行く先に肉体が腐敗した数体の亡者が現れ
けびん………ぐらはむ………ヨクモ………ヨクモ……ワタシヲ……………
亡者の一体が憎悪が籠った目でケビンを睨んでいた。
「え………!?」
「生前、ケビンさんと知り合った方なんですか?」
亡者の言葉を聞いたリースは驚き、リタは首を傾げてケビンに視線を向け
「なるほどな………オレが滅した”外法”か。」
視線を向けられたケビンは納得した様子
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