機動戦艦ナデシコ
1360話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
えるとこちらが有利な筈だ。
そもそも、メギロートだけで言えば俺の空間倉庫に予備は入っているし、何より……
「うわぁ、これってもう苛め以外のなにものでもないわね」
美砂の呟く声が聞こえてくる。
その視線の先では、2機のヒュッケバインがバッタを相手に無双している。
そう、シャドウミラーの実働班に所属しているイザークとオウカだ。バッタ程度の相手に苦戦するような情けない技量の持ち主ではない。
その上シャドウだってバッタ程度の能力でどうにか出来る筈もない。
まだヤンマ辺りが出てきていれば、グラビティブラストでバリアを持っていないメギロート辺りなら撃破出来たかもしれないが。
それだってシャドウやヒュッケバインがいる時点でどうしようもない、か。
木連に俺達の力を知らしめるという意味では、これ以上ない程に適した展開になっているな。
その辺に関しては、映像モニタに映し出されている白鳥の顔を見れば明らかだった。
シャドウミラーの事を知らなかった白鳥だけに、当然俺達の戦いを見るのも初めてなのだろう。
唖然、呆然と表現すべき表情をしている。
口を大きく開けているのが、何ともユーモラスな感じだ。
いやまぁ、シャドウミラーの戦いを初めて見たんなら当然だろうけど。
……これで、ニーズヘッグとかニヴルヘイムとかが戦場に参加していればどう思っていたんだろうな。
あるいは特機とか。
ヤマダと同じメンタリティの持ち主なら、木連にとって特機は大好物だろう。
戦いそのものは、20分程も経たないうちにこちら側の勝利で終了する。
出撃してきたバッタは全てが撃破され、周辺宙域に漂っていた。
「……さて、これで今回の騒動は終わったようだけど、これからどうするの?」
エザリアの言葉に、白鳥はシャドウミラーの戦力に唖然としていた状況からようやく我に返る。
『はっ、今回の件は非常に申し訳なく思っています。すぐにこちらから連絡をしますので、申し訳ありませんが一度通信を切ってもよろしいでしょうか?』
「ええ、構わないわ。そちらも色々と大変でしょうし。ただ、出来れば早めに連絡をしてくれると嬉しいわね」
『出来るだけ急がせます。……では』
その言葉と共に通信が切れ、ブリッジの中では少し大人しい雰囲気が漂う。
時間は短かったけど、色々と濃い時間だったしな。
「木連も一枚岩じゃないのね。その辺はシャドウミラーと随分と違うけど……」
円の言葉に、ブリッジの中で皆それぞれが頷く。
シャドウミラーの代表である俺が言うのもなんだけど、シャドウミラーってのは色々な意味で個性の強い人材が揃っている。
その割りには一枚岩というか、派閥とかは殆ど存在しない。
シャドウミラーと同じような組織ではあって
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ