暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
最終話〜若獅子達の門出〜(後日譚終了、if篇完結)
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事に関しては奴も強敵だったな……おい、リィン。ヴィータをもっと骨抜きにして、本番の時に手を抜くように説得しろ。」

「いや、何でだよ!?」

「いきなり不正を促さないで下さいよ……しかもクロチルダさんはメンフィル代表の歌姫の一人なのですから……」

セリーヌの指摘を聞いて舌打ちをしたクロウはリィンに視線を向けて指示をし、クロウの指示を聞いたリィンとプリネはそれぞれ疲れた表情で反論した。



「やれやれ……最後の最後までいつもの調子とは奴等らしいな。」

「うんうん、ライノの花もいい感じで咲いてくれたし。」

「門出の季節、ですわね。」

「フフ、ですがこの風景は少々名残惜しいですね。」

一方リィン達の様子をレーヴェとサラ教官、シャロンとクレア少佐はそれぞれ微笑ましく見守っていた。するとその時黙り込んで互いの顔を見合わせて頷いたリィン達はサラ教官とレーヴェに視線を向けた。



「え、え、何?」

「……?」

リィン達に一斉に視線を向けられたサラ教官は戸惑い、レーヴェは不思議そうな表情をした。

「―――サラ教官、レオンハルト教官。」

「この一年間……」

「どうもお世話になりました!」

するとその時リィン達は一斉に頭を下げて二人に感謝の言葉を送った!



「……ぁ…………」

「…………………」

リィン達の行動に二人は呆けた表情をしていた。

「我らがこうして、新たな門出を迎えられたのも教官達のおかげです。」

「無茶苦茶な指導だったがまあ、色々とためにはなった。」

「ふふっ、最後にみんなで一言お礼を言おうと思って。」

「こうして……不意打ちをさせてもらいました。」

「また機会があれば、よろしく指導をお願いする。」

「わたくし達にとっての担任教官はお二人だけですもの。」

「アンタたち……グス……もう、冗談じゃないわよ……最後までカッコよく……素敵なお姉さんで……決めようと思ったのに……」

「フッ、最後の最後に不意打ちとはやるな。さすがは俺直々に鍛えられただけはある。」

教え子達の行動の理由を知ったサラ教官は感動のあまり、涙を流し始め、レーヴェは静かな笑みを浮かべてリィン達を見回した。



「サラ、ムシが良すぎ。」

「全くだな。つーか俺達は最初からサラをそんな風に見た事はない所か、むしろその真逆のイメージで見ていたしな。」

「ドッキリ大成功だね。」

「ちょ、ちょっとやりすぎたかも……」

「というか肝心のレーヴェが泣いていないから大成功じゃないし。せっかくレーヴェの泣き顔を見る為に嫌々頭を下げてあげたのに。」

「ま、まあまあ……レーヴェは強がって顔に出さないだけだと思いますよ、
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