第2章:埋もれし過去の産物
閑話6「古の戦い」
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物が襲い掛かる。
クラウスの方にもさらにもう一人の分身が襲い掛かっていた。
これで、分身は三体だ。
「くっ...!ふっ!!」
「「がっ..!?」」
「ぜぁっ!はぁっ!!」
「「っ...!」」
オリヴィエは攻撃を受け流して誘導し、同士討ちを。
クラウスは足払いで体勢を崩し、掌打で両方を吹き飛ばす。
...力が四分の一になった分、それを成すのが容易になったのだろう。
「ちっ...!」
「「....!」」
本物のシュネーは、あっさりいなされた事に舌打ちし、離れる。
二人もそれを追いかけようとして、再び背中合わせになる。
...三体の分身がまた襲い掛かってきたからだ。
「シュネーが何を仕出かすか分かりません!早急に片づけます!」
「分かった!!」
四分の一に弱まっているのなら、一人でも受け流す事は出来る。
よって、二人は三体の分身の攻撃を受け流しつつ、反撃をしていった。
「はぁっ!」
「“覇王断空拳”!!」
オリヴィエが分身の動きを阻害し、クラウスがトドメを刺す。
この戦法で多少なりとも時間はかかったが、分身は全て倒された。
「シュネーは...。」
「あそこです!!」
遠くで何やら魔力を練っているシュネーを二人は見つける。
すぐさま跳び、間合いを詰めるが...。
「...遅い。」
―――“Alter Ego・Sch?pfung”
刹那、凄まじい魔力の奔流がシュネーから放たれる。
現れる四つの魔法陣。そこから、シュネーの偽物が四体、現れた。
「...もう、二人は私の全力で葬ってあげる。それまで偽物とでも戯れて。」
「っ、来ます!!」
二人共とっくのとうに満身創痍の身。
加えて、先程既に同じ強さの分身三体と戦ったのだ。
疲労とダメージが蓄積し、このままでは二人共倒れてしまう。
「(しかし、倒れる訳には...!)」
守るべき民のため。親友として止めるため。
...なによりも、彼女を想っていたムートのために、それでも二人は立ち向かう。
「...っ、ぐ...!」
「っ、ぁ...く...!」
...それから、十分以上。
二人は、大きな傷こそないものの、満身創痍で、限界も来ていた。
...しかも、分身は倒せたが、シュネー本人は依然健在だ。
「...ムー、ト...。どうか、貴方の、力...を...!」
「シュネーを...止めなくては...!」
それでも...それでもなお、二人はシュネーの下へと向かう。
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