第2章:埋もれし過去の産物
閑話6「古の戦い」
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「はぁああああっ!!」
「ぁあああああああ!!」
轟音が鳴り響く。
大地は荒れ裂け、轟音の度に地割れが広がる。
あれから、どれぐらい経ったのだろうか。数分か、それとも数十分、数時間か。
オリヴィエとクラウスは、その轟音の元であるシュネーの拳をいなし続けた。
右に、左に、上に、下に。全て直撃しないように受け流す。
その度に地面に向いた拳の拳圧で、轟音と地割れが起きる。
「ぜぁああっ!!」
「っ....!」
オリヴィエが一瞬隙を作り、クラウスが渾身の一撃を繰り出す。
シュネーはそれを片手で受け止めるが、勢いは殺せずに大きく吹き飛ばされる。
だが、ダメージは少ないだろうと、二人は確信する。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ...!」
「(このままでは...このままでは、勝てない...!)」
息を切らす二人は、既に満身創痍だった。
一度もシュネーの攻撃をまともに受けていないのだが、その途轍もない力で掠ったりほんの少し受け流し損ねただけでダメージを負うのだ。
長期に渡る戦闘でそのダメージが蓄積し、二人の体はボロボロになっていた。
...対して、シュネーは傷を負った様子がない。
半端に傷を負わせても、戦闘中に回復してしまっているのだ。
「また、来ますよ!」
「あぁ!」
吹き飛ばされたシュネーが戻ってくるやいなや、クラウスに殴りかかる。
それをクラウスは紙一重で横に避け、同時に腕に衝撃を与えて逸らす。
それにより、攻撃後の隙を大きくし、そのままカウンターを撃ちこめる。
....が、
「クラウス!!」
「なっ...!?」
―――ッ、ドンッ!!
オリヴィエがクラウスを横から庇うように立った瞬間、途轍もない衝撃音が鳴る。
そこにはもう一人シュネーがおり、どうやらクラウスに攻撃しようとしていたらしい。
それを、オリヴィエは庇い、攻撃を受け流したようだ。
「分身...!」
「厄介ですね...!」
ただでさえ一人でも大苦戦するのに、分身によりさらに増える。
分身の数だけ強さが割かれるらしいが、それでも脅威には変わりない。
「Alter Ego....これをムートは良く防げていましたねっ!!」
受け流しの際に作った隙を突き、オリヴィエは分身を吹き飛ばす。
...ちなみに、オリヴィエの言った通り、ムートはかつてたった一人で、分身も暴走していたシュネー本体とも相手取っていた。
「っ、ぁあああああああ!!」
「っ...!まだ...!」
そこへさらに分身...否、本
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