第2章:埋もれし過去の産物
閑話6「古の戦い」
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「っ、ぁあっ..!」
それを、シュネーは片腕で受け止めるも、クラウスは気合で蹴り抜き、後退させる。
だが、大してダメージは入らない。
「(大振りの攻撃...例えばレーヴァテインなどは隙が大きい...。)」
「(だからこそ、反撃できますが...無傷と言う訳にはいきませんか...。)」
二人はまるで通じ合っているかのように、同じことを思考する。
だが、オリヴィエが思った通りに、受け流しに使った腕は負傷していた。
「(おまけに、大して傷を負わせれる訳でもない...。)」
「(やはり...。)」
オリヴィエは負傷した腕に魔力を回し、治癒力を向上させる。
だが、もちろん治るのを待つ訳でもなく、二人はシュネーとの間合いを詰めた。
「「(攻めなければ、勝てない!!)」」
「ふふふ..あはは...!あははははははははは!!」
二人の猛攻をシュネーは迎え撃つように受け止める。
そのまま投げ飛ばそうと引っ張った瞬間、それを利用されて同時に蹴られる。
「っ....!」
「「はぁっ!」」
蹴りで仰け反った所を、さらに追撃として二人は魔力弾を放つ。
「うざったい!!」
だが、それをシュネーは魔力で薙ぎ払う事で無理矢理打ち消す。
オリヴィエとクラウスはそれぞれ左右に避け、着地してすぐに間合いを詰める。
「....“覇王断空拳”!!」
「効かないよっ!!」
「っ、がぁっ!?」
クラウスが足から練り上げた力を拳から放つ。
それに対し、シュネーはただ殴りかかるだけで相殺どころか競り勝った。
「(なん、て...力....!)」
「はぁっ!!」
「くっ....!」
自身の渾身の一撃が、ただ殴りかかられただけで押し負けた。
その事に慄くクラウスだが、シュネーも無傷ではなかった。
殴った手の骨が折れていたし、オリヴィエに懐に入られ、吹き飛ばされていた。
「...ふふ...いいね。ホントにいいよ....これで心置きなく全力を出せるよ!!」
「っ...!」
ドンッ!と魔力が放出され、吹き飛んだシュネーが相当なスピードで戻ってくる。
そのままオリヴィエに向かい、スピードを乗せた一撃が繰り出される。
―――ヒュ、パンッ!!
「っ.....!!」
「がっ....!?」
その一撃は、オリヴィエの髪を掠めるだけに終わった。
逆に、シュネーの顔面にオリヴィエのカウンターが命中した。
...なんて事はない。紙一重で避け、相手の力をカウンターに利用しただけだ。
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