暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第37話 運命の鎌と火炎の巨剣
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ダンジョンに入ってからしばらくは水中生物型が主だったモンスター群は階段を降りるほどにゾンビだのゴーストだのといったオバケ系統に変化し、アスナとサキの心胆を激しく寒からしめたがキリトの2本の剣は意に介するふうもなく現れる敵を瞬時に屠り続けた。
あっという間に経過した2時間のうちにもマップに表示される現在位置とシンカーが居るとおぼしき安全エリアは着実な速度で近づき続けた。
何匹ともしれぬ黒い骸骨剣士の群れをキリトの剣がばらばらに吹き飛ばすのを眺めているとふと何かを思い出したようにアスナがサキに話しかけた。
「そういえばサキちゃん、前は槍を使ってたわよね?いつ
細剣
(
レイピア
)
に変えたの?」
「えっとね、確か65層の時だったかな。その時からお姉ちゃんの形見であるこの剣をずっと使ってきたの」
「あっ……ごめんね、聞かないほうがよかったね……」
申し訳なさそうに言うアスナにサキは首を横に振り、笑顔で言う。
「ううん、気にしないで。今となっては大切なものだから」
サキの純度100%の笑顔に皆つられて微笑む。
みんなで昔話をしていると敵の群れを蹴散らしたキリトが戻ってきた。
その先についに暖かな光の洩れる通路が目に入った。
「あっ、安全地帯よ!」
アスナが言うと同時に索敵スキルで確認したのかキリトも頷いた。
「奥にプレイヤーが1人いる。グリーンだ」
「シンカー!」
もう我慢できないというふうに一声叫んだユリエールが、金属鎧を鳴らして走り始めた。
その後ろをカゲヤたちは慌てて追いかける。
右に湾曲した通路を明かり目指して数秒走ると、やがて前方に大きな十字路とその先にある小部屋が目に入った。
その入り口に1人の男が立ったている。
逆光のせいで顔はよく見えないが、こちらに向かって激しく両腕を振り回している。
「ユリエ────ル!!」
こちらの姿を確認した途端、男は大声で名を呼んだ。
ユリエールも左手を振り、いっそう走る速度を速める。
「シンカ────!!」
涙まじりのその声にかぶさるように、男が絶叫した。
「来ちゃだめだー!!その通路は……っ!!」
その言葉を聞いた瞬間、アスナとサキはぎょっとして走る速度を緩めた。
だが、ユリエールは聞こえていないらしく部屋に向かって一直線に駆け寄っていく。
だが、部屋の手前数メートルの地点に達すると同時に5人の走る通路と直角に交わっている道の右側には死角部分に、不意に黄色いカーソルが1つは出現した。
カゲヤたちは素早く名前を確認した。
《The Fatal scythe》───運命の鎌
固有名詞を飾る定冠詞。
ボスモンスターの証だ。
「だめーっ!!ユリエールさん、戻って!
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