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魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
110.5話:エース達の決意
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「It's all settled ! ―――これにて一件落着!」
「だと、いいがな…」


 青い槍を地面に叩きつけ、高らかに宣言するアスカだったが、そこに水を差すようなガイラの一言。
 おいおい雰囲気悪くなるじゃないか、それが本当になったらどうするんだ。と思い文句を言おうとしたが……


「―――はぁ…」


 ガイラのため息、噂をすればなんとやら、とでも言うのか。
 ガジェットや怪人もどき≠ェ死屍累々する、その道の向こう。そこに灰色のオーロラが立ち込める。


「ガイラ……」
「文句を言いたければ後にしろ、まだ仕事は続くぞ」


 そう言って構えるガイラを見て、一度肩を竦めてから槍を構えなおす。灰色のオーロラ、その奥から来るであろう軍勢を相手にするために。

 だが―――今回は様子が違った。
 始めに出てきたのは剣だ。しかしただの剣ではない、とてつもなく大きく……縦長のビルなら二つに立ち切れるのではないのかと思える程だった。

 次に出てきたのは棍棒。剣とは違った、太く長い……大地をも砕けるかと思える程の物だった。
 次には盾、聖杯と。どれも巨大なものが次々とオーロラから現れる。そしてそれらは、同じような巨大な手の中に収められていた。


「……おい、おいおいおい…!」
「こ、これは…ッ」


 オーロラから次第に全容が露わになっていくそれに、二人も思わず声を上げた。
 黒々とした胴体に、蛇のような長い尾が現れ…ミッドチルダの地に現れた。


「マジ、かよ…!」
「………ッ!」


 息を飲む二人。そして巨大な双眸を見せ、赤い瞳で二人を捉えると―――


「■■■■■■ーーーッ!」


 言葉にしがたい、巨大な怪物の雄叫びがミッドの街に響き渡る。
 その巨大な全容と、凶暴的な雄叫びに。二人は勿論、後衛へと回っていた魔導士も、指揮を執っていたゲンヤも、驚愕を隠せなかった。


 ―――もしここに、彼が…士がいたなら。彼もまた、驚愕していたのだろう。
 そこに現れたその怪物は、色は違えどその姿はまさしく……



 ―――巨大邪神14(フォーティーン)だったのだから。





 
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