第57話 近藤勇の最後
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感じる。
「これより、罪人・近藤勇の処刑を行う!!」
新政府軍の軍服を着た男が声を大にして野次馬に向かって言った。
(ざ、罪人だと!!俺はなんの罪を犯したというんだ!!)
近藤はぐっと唇をかんだ。その時、編み傘の一人の顔がちらりと見て取れた。
(な、なんだと?あれは俺じゃないか!!)
近藤は驚愕で目を大きく開いた。が、すべてを悟った。
近藤と目があったもう一人の自分はにやりと微笑んでいた。そして、その隣の男も真っ赤な唇を釣り上げて笑っている。
(なるほど、そういうことか、天草四朗時貞)
近藤は笑いをこらえるのに必死になった。
「さぁ、すっぱりとやるがいい。だが、貴様らの悪夢は終わらぬ」
近藤は含み笑いをしながら首を差出、はねられていった。
享年35歳。しかし、その後、野次馬の何人かが帰り際に奇妙な死を迎えたという。
それは、いつどこで誰にやられたのかわからない傷口だった。
背後から心臓へ一突きだったという。これは、歴史には記されてはいない。
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