ウェンディvs.エゼル
[1/8]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「「「カミューニさん(くん、カミュ)!!」」」
攻撃を受け、出血している目を押さえその場にしゃがみこむカミューニさん。それを見下ろすように立ち上がったノーランは、彼の腹部を蹴り上げる。
「ぐっ!!」
思わず尻餅をつくカミューニさん。目の前がまっくらであろう彼に、ノーランは情け容赦なく攻撃を仕掛けようとする。
「まずい!!」
カミューニさんは相手がどういう行動に出ているのかわからない!!どちらに避ければいいのか、どれだけピンチなのかもさっぱりなはずだ。
「シリル!!援護してくれ!!」
「ラクサスさん!?」
「何する気〜!?」
大剣を作り出し、降り下ろそうとしているノーラン。それを見たラクサスさんは、言うことを聞かない体にムチを打ち、カミューニさんの救出に動き出す。
「やるしかないか!!」
タイミングもギリギリだし、今の威力やコントロールではどうなるかわからない。けど・・・カミューニさんを助けるためには、一か八かやるしかないでしょ!!
「水竜の・・・」
空気を吸い込みながら、大きく頬を膨らませていく。狙うは、ノーランの右腕!!
「咆哮!!」
尻餅をついているカミューニさんの頭上、ノーランの剣を持つ腕めがけてブレスを放つ。きっちりと狙いを定め、範囲を絞ったことにより、水のブレスは一直線に敵の腕へと向かっていく。
「なっ・・・」
剣を降り下ろしかけたその瞬間、彼の目の前にたった今放たれたばかりの魔法が現れる。彼は回避しようとしたが、すでに攻撃をしている状態だったため、そのブレスに剣を弾かれてしまう。
「ナイスシリル!!」
そう言ったのは雷の竜。彼は全身に雷を纏わせ猛スピードでカミューニさんの元に行くと、彼の首もとを掴みすぐさま戻ってくる。
「っやろ!!」
一歩引いたところでノーランが蹴りを放つ。しかし、それよりもラクサスさんの速度が早く、ギリギリではあるが俺たちの前まで戻ってくることができた。
「すごいよラクサスくん〜!!」
「さすがです!!」
「まぁな」
カミューニさんを片手で掴んできた彼に声をかける。ただ、相当無理をしたようで、肩が大きく上下し、息が上がっているのは明らかだった。
「すまねぇ・・・助かった、シリル、ラクサス・・・一応セシリーも」
「僕何もしてないよ〜」
目から血の涙を流しながら謝罪するカミューニさん。彼は目を開けようと何度も瞬きをするが、痛みが走り、それをできるようにはとても見えない。
「シリル、治せないか?」
「やってみます!!」
ラクサスさんに言われ、治癒魔法を開始する。しかし、その傷が治る気配が一切ない。
「無駄だ。今のお前ではその傷さえも治せまい」
「何・・・?」
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ