第40話 企み
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対策ガアルノカ?」
黒ゼツが訊いた。
「ふふ、第四位に勝てるかな?サソリは」
「アイツヲブツケルカ......ン!?御坂美琴ガ侵入シテキタヨウダ」
「じゃあ、二手に分かれようか」
「オレハ、サソリノ方ニ行ク。オマエハ御坂美琴ヲ追イ詰メロ」
「えー、そっちの方が面白そうだけど」
「今回ノ心ノ闇ノ回収担当ハオマエダ。文句を言ウナ」
「了ー解。そうだね。持ち上げてから落とした方が効果がありそうだ」
白ゼツが目を閉じながら手を上げた。
ミシミシと塗られたボンドが引き?がされるように真っ黒な半身と真っ白な半身が分かれた。
接着箇所が生々しくヌメリとテカリがあった。
黒ゼツは更に黒練り飴のようにグニャグニャとした身体になった。
「場合ニヨッテハアレヲ起動サセル」
滑らかな断端から腕を生やした白ゼツが機能働き、神経の繋がりを確認するように手を開いたり、閉じたりしながら言った。
「まだ完全じゃないよね?依代どうするの?」
「フン......木原ヲ使ウ」
「あー、なんかサソリの写輪眼に興味持った科学者ね。面白そうかも」
白ゼツは白衣から携帯電話を取り出して、何処かに電話をし始めた。
「警備員(アンチスキル)ですか!?すみませんが至急、先進状況救助隊隊長の『テレスティーナ?木原?ライフライン』様に繋いでください」
暫くの間、大きめな通話音が鳴り響いた後で凛とした女性の声が電話口から聞こえてきた。
白ゼツはニタリと笑いながら、気付かれないように慌てたフリをして報告をする。
「容疑者として拘束していた『サソリ』と『木山春生』が先ほど脱走したようです。今、職員が必死に行方を捜していますが......まだ見つかっていません。未知の能力を使いますので、生死を問わない方向に行きそうです。たった今、暗部組織に始末をお願いしました」
「はい、はい......確かAIM拡散力場制御実験を行った研究施設付近で目撃例がありました。何か恐ろしいことを企んでいるに違いありません」
「はい......容疑者ですし、脱走しましたので......少々手荒でも構わないと思いますよ......なんなら、不思議な能力を使う目玉をほじくり出しでも誰も文句は言いません。なぜなら犯罪者ですからね」
ピッと携帯電話の通話を切ると白ゼツは、不敵に笑みを浮かべた。
「これで良いかな?かなり興奮してたよ」
「手筈通リダナ......ソロソロ向カウ」
「そうだね。良い感じにサソリを御坂から離したし、順調だね」
黒ゼツはコンクリートの床に溶け込むように消えていった。
白ゼツは、警備員の姿のまま懐中電灯を点灯させるとコンピュータ室の扉を開けると部屋の隅っこにあるモゾモゾと動く物体に近づいた。
「ふー、ふー!?」
縄で縛られて、口には猿轡
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