第八話 南西諸島攻略作戦(前編)
[3/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
い子です。でも、艦隊の旗艦ではありませんから、この会議には出席していません。実は私たちの方も気になっていました。』
私たちに所属している子も同じです、と鳳翔も微笑を浮かべながら答えた。
『姉妹ですものね。』
「姉妹艦?!」
伊勢や榛名たちは顔を見合わせた。
「じゃ、じゃあ向こうにも戦艦並の弩級主砲と正規空母みたいな飛行甲板を持っている子がいるってわけね!?」
『はい。』
「ねぇ、どんな子かな?紀伊みたいな子かな?」
伊勢がわくわくした様子で榛名に尋ねた。
「さぁ・・・・どうでしょうか?姉妹艦といっても榛名や霧島、比叡お姉様、金剛お姉様はだいぶ違いますし、伊勢さんや日向さんも性格は違います。」
「そうね〜〜・・・・。」
「はいはい、そこまでにして。」
鳳翔が注意を向けさせた。
「特に質問がなければ、これで会議を終了します。とにかく、お互い無事で作戦を完遂できるよう、頑張りましょうね、よろしくお願いします。」
『はい、こちらこそよろしくお願いしますね。』
扶桑は微笑んだ。
夕時――。
紀伊たちは間宮食堂に入っていた。珍しく利根が間宮食堂でご飯を食べようといいだしたのだ。でも、ただじゃないですし、と紀伊が言うと、利根は片目をつぶって、任せておけと言う。そうまで言われれば拒む理由もないので、紀伊はついていった。すると、一目で利根がそう言った理由がわかった。何故ならそこには大きな白いテーブルクロスがかけられたテーブルがあり、たくさんの艦娘たちが立食式で料理を食べていたからだ。もちろん小テーブルもあって、そこで食べながら話に花を咲かせている艦娘たちもいる。利根に聞くと、大作戦前はいつも提督が大盤振る舞いをし、士気を上げているのだという。5人は適当に料理を皿に取ると、隅っこのテーブルに座って食べ始めた。真っ先に話題に上がったのは、今度の作戦で共同参加するという佐世保鎮守府にいる紀伊の姉妹だという新鋭艦のことだった。
「私の姉妹、ですか?」
突然尋ねられて紀伊は困惑した表情を浮かべた。
「今度の作戦で登場するというもっぱらの噂ですのよ。」
「そうそう。だからみんな気になっちゃってさ〜。」
紀伊は顔を曇らせ、少し首を振った。
「わからないんです。」
紀伊は暁たちに言ったことと同じ言葉を口にした。
「覚えていない?どういうこと?」
「私が就役した時は、ほとんど独りでした。覚えているのはどこかの施設で誰かと一緒にカプセルのようなものに入っていたことくらいで・・・・・。もしかしたらその人が、その人たちなのかも知れませんが・・・私の姉妹じゃないのかなって・・・。」
暗い施設の一画で青く光る液体のようなものに浮かんでいたことを紀伊は夢うつつにぼんやりと覚えている。
「一緒じゃなかったの?」
「ええ・・・。すみません。なんだか
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ