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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第96話
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訳のわからん天使のメイド達もそんなに能力が高かったとはな。」

「4人とは言え、普通のメイドの方とは比べものにならない能力をお持ちになっているシャロンさんの二人分の働きをするだけでも十分過ぎますわよね……?」

ガイウスやユーシスは感心した様子でそれぞれの人物達の顔を思い浮かべ、セレーネは苦笑していた。



「あー、お腹空いた〜。ちょっと暖かくなってきたしそろそろビールの季節よね〜。と言う訳で奢りなさい、レーヴェ。上司命令よ。」

「何が”と言う訳”だ。学院長にパワーハラスメントで訴えてやろうか。」

「あら〜?悪名高き”結社”の”執行者”の連中の中でもトップクラスの実力を持つ”剣帝”様がそんな”執行者”として情けない事をするのかしら―――ってあら?何してるの君達―――」

するとその時レーヴェと共に寮に戻って来たサラ教官はシャロンに気付くと血相を変えた。

「げげっ、なんでアンタがここにいるのよ!?」

「ご無沙汰しております、サラ様、レーヴェ様。ビールのおつまみでしたらカキの燻製やオイルサーディンを仕込んでありますけど……ご夕食の時にお付けしますか?」

「うぐっ……よろしくお願いします……」

「フッ、先程の言葉をそっくりそのまま返してやろう。A級正遊撃士の中でもトップクラスの実力を持つ”紫電(エクレール)のバレスタイン”が酒のつまみの為だけにかつての敵に膝を折っていいのか?」

シャロンに微笑まれて疲れた表情で肩を落としているサラ教官にレーヴェは静かな笑みを浮かべてサラ教官を見つめ

「ぐぐっ……!これだから”執行者”の連中は嫌なのよ〜!特にその余裕ぶったドヤ顔!」

レーヴェに図星を突かれたサラ教官は声をあげてレーヴェとシャロンを睨み、その様子を見守っていたリィン達は冷や汗をかいた。



(シャロンさん、微妙な立場なのに結構平気で動いているよね……)

(多分、メンフィルに寝返ってそれぞれの新たな立場を確保したサンドロッド卿やクロチルダさんのようにRF社とクロスベル政府の間で協定が結ばれてるんだろうな……まあ、シャロンさんなら関係なしに手伝いにきてくれそうだけど。)

その後久しぶりのシャロンの夕食に舌鼓を打った後……リィン達もそれぞれの自由時間を満喫し始め、夜に仲間達とそれぞれ会ってこれからの未来について談笑し終えたリィンは明日に備えて休む為に自室に戻った。



〜第三学生寮・リィンの私室〜



「…………そろそろ寝るか。そう言えば今日は確かエーデル先輩だったけど……夕方にしたから、今夜は来ないよな。」

自室に戻ったリィンはもはや恒例化している共に夜を過ごす相手を思い出した後冷や汗をかいて呟き、就寝の準備をしようとした。

「リィン君、いるか
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