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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第94話
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るだろうから、バリアハートの聖堂も考えられるぞ。クロイツェン州の統括領主であったアルバレア公爵家は代々バリアハートの聖堂で式を挙げたと聞いているしな。」

「フフ、リフィアお姉様が大切になさっているエリゼさんの結婚式でもあるのですからミルスのマルーダ城かもしれませんよ?実際ゼルギウス将軍とシグルーン副将軍の結婚式の式場も、本来ならマーシルン皇家の者達の結婚式の時しか使わないのにリフィアお姉様の強い希望によって特別にマルーダ城でお二人の結婚式を挙げたのですから。」

「…………」

ミリアムやユーシス、プリネの推測を聞いたリィンは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

「ア、アハハ…………あ、プリネさん。ユーシスさんに”いつもの件”の書類は渡したのですか?」

その様子を苦笑しながら見守っていたツーヤはある事を思い出し、プリネに視線を向けた。

「あ、そうね。―――どうぞ、ユーシスさん。いつも通り、一通りは調べてありますので後でその書類と一緒に確認して返事を決めてください。」

「ああ。いつも手間をかけて悪いな。」

プリネは鞄から数枚の書類の束が入った封筒を出してユーシスに手渡し

「?その封筒は一体……」

その様子を見て仲間達同様気になっていたガイウスは不思議そうな表情でユーシスに訊ねた。



「ただの見合い写真だ。」

「ええっ!?み、見合い写真って事はもしかして……!」

「……縁談か。」

「今のユーシスさん―――いえ、”アルバレア家”に縁談を申し込むなんて、お相手はどのような方達なのでしょう……?」

「アルバレア公爵家の爵位は剥奪されたって言うのに物好きだよね〜。」

「ミ、ミリアムちゃん!」

ユーシスの答えを聞いて仲間達と共に驚いたエリオットは驚きの表情で声をあげ、ラウラは静かな表情で呟き、セレーネは複雑そうな表情をし、不思議そうな表情で首を傾げているミリアムにエマは慌てた様子で声をあげた。



「フン、物好きの方がまだマシなくらいだ。俺に来ている縁談の相手の家が考えている事は貴族連合の敗北によって貴族が衰退し続ける運命である事を悟り、せめて他国の上流階級の家に自分達が誇っている”尊き血”を残そうと思っている下らん考えを持っている者達ばかりだ。」

「そ、それって……!」

「エレボニアの貴族達か……」

「ユーシスを選んだ理由は将来メンフィルの貴族となって、ケルディックとセントアークを納める事が約束されている上、”四大名門”の血を引いているからだろうな……」

鼻を鳴らして答えたユーシスの話を聞いたアリサは不安そうな表情をし、マキアスとラウラは真剣な表情で呟いた。

「あれ?でも何でユーシスのお見合いでプリネが関係しているの?」

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