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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第92話
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「正確に言えばエイドスさんの件を依頼したのはオリヴァルト皇子だったとの事ですからね。そのお蔭でオリヴァルト皇子の評判は高まりましたが……」
「フン……こういう時こそ得意の情報操作とやらで民達のユーゲント陛下の印象を回復すべきだというのに、肝心な時に役に立たないな、”情報局”は。」
ラウラやマキアスは辛そうな表情で呟き、ツーヤは複雑そうな表情で答え、ユーシスは鼻を鳴らしてミリアムを睨んだ。
「無茶言わないでよ〜。内戦やクロスベルの独立、それとメンフィル・クロスベルとの戦争でエレボニアが衰退した事でのユーゲント国王の責任はまだ誤魔化せるかもしれないけど、”ハーメルの悲劇”の件で”空の女神”がハーメルの件はユーゲント国王にも責任があるって言っちゃったから、さすがに誤魔化しようがないよ〜。もしそれを誤魔化したりしたら、七耀教会は当然として、”空の女神”を崇めているゼムリア大陸全土の人達を敵に回す事になるんだから。でもその代わり他の皇族の人達――――特にメンフィルとの戦争勃発の切っ掛けになったアルフィン皇女の印象が最悪にならずにむしろ民達はアルフィン皇女に対して同情や感謝をしているし、ユーゲント国王も後5年で国王を辞めるんだから別にいいじゃないか〜。」
ユーシスに睨まれたミリアムは疲れた表情で答えた。
「全然良くないぞ。その5年の間にユーゲント陛下に不満を持つ民達がクーデターとかを起こしたらどう責任を取るつもりだ?」
「それに関しては大丈夫だと思うよ〜?セドリック皇太子とオリヴァルト皇子の二人はアルフィン皇女同様内戦の件で人気が急上昇したし、何より”あの人”がユーゲント国王が国王を辞めて成人したセドリック皇太子に王位を渡すまでの5年間空位になった”宰相”を務めてくれるんだから。実際”あの人”を勧誘して”臨時宰相”に採用した事に関しては民達も正解だって声は多いよ?」
「”あの人”――――パントき、いや”パント臨時宰相”か。」
マキアスの指摘に答えたミリアムの話を聞いたリィンはかつて共に戦った人物の今の状況を思い出した。
「まさかパント卿がエレボニアの宰相になるとは想像もしていなかったな……」
「というか普通に考えて誰も想像できないよ。パント卿は他国―――それも戦争をした相手の国の貴族で、しかも重鎮なんだから。」
「あくまで”臨時”、ですけどね。パント卿がエレボニアの宰相を務める際に提示した条件―――『エレボニアの臨時宰相の就任期間はセドリック皇太子が皇位を継ぐまでの5年間』ですから、ユーゲント陛下達から話を持ち掛けられた時にパント卿自身が推薦した本来のエレボニアの宰相――――オリヴァルト殿下がパント卿の元で宰相として必要な事を学んでいるオリヴァルト殿下が、ユーゲント陛下が退位するま
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